ミライジン
投稿者:rark (32)
「ミライジン」
「あーあ。やっちまったな」
小学校6年生の夏休み。僕らが遊んでいる公園にそんな声が響きます。僕らの住んでいる住宅地には、遊具も何も無い小さな公園があって、そこで友達とボール遊びなんかをして遊ぶというのが、小学校6年生の夏休みの日常だったんです。
そんなある日、T遥の打ち上げたボールが、公園のフェンスを超え、人の家に入ってしまったんです。
僕「早く取ってこいよー」
僕らの中のルールでは、ボールを飛ばした本人が取りに行くことになってるんです。
T遥「えー。俺1人?」
A助「大丈夫だろ。ボール入ったとこ。多分空き家やろ?」
確かに、今回ボールが入った家はツタが壁に伸びていて、いかにも古い家で、誰かが住んでいる気配はないんですね。
T遥「わかったよ。取ってくるけん。ちょっと待っといて。」
そう言うとT遥は、小走りで公園を出て、その家へと向かって行きました。
しかし、なかなかT遥は戻ってきません。それから30分ほど経って、T遥は戻って来ました。
僕「お前。ボール探しとったん?えらい遅いじゃん。」
するとT遥の口からは、意外な答えが帰ってきました。
T遥「いや……。ミライジンのおじさんに返してもらった。」
ミライジン?ミライジンって、未来からきた、未来人のこと?
しかし周りの友達らは、
「おいw未来人ってなんだよw空き家のはずだぞ?」
と、ちゃかすばかり。しかし、T遥は、
「うん」
と一言。そして、
「もう帰るわ。」
と言って、公園を出ていきます。なんというか、普段はものすごく陽気T遥は、その日はえらく物静かというか、なんというか、まるで人が変わったようなんです。
その帰りに、T遥の言っていたことが気になり、一緒に遊んでいた友達のA助と一緒に、あの家に行ってみたんですが、人の気配どころか、庭も草がボーボーで、数年ほど人が住んでいないような有様。
やっぱり、人なんていないのか。そう納得し、僕もA助も家へと帰って行きます。
次の日。いつも通り、その公園でみんなで集まって、サッカーなり野球なりしてたんですが、T遥はやっぱり昨日の物静かなまま。
そして、時刻は夕方の5時45分。
A助の打ったボールが、またあの家に入ってしまったんです。しかも今度はガシャンという音がしたので、ガラスの破損付き。
※※※※※※※
それを察したのか、T遥を含め残りの4人の友達は、公園の外へと走って逃げていきます。公園には、僕とA助だけが残っています。
するとA助が僕の所に来て、
kamaです。とってもワクワク感があって好きですコレ。
⤴︎ありがとうございます‼︎
こんなお話大好きなので、もう少し長文でも読みたくなります。
この手の話大好きで満足はしたんですが、仮名はABCにして欲しいです。
前にもアルファベットと漢字の組み合わせの登場人物が出る話をいくつか読んだんですが、P助、X美、Z代でした。
ピーすけ、エックスみ、ゼットよ、でこちらにばかり気を取られてしまいました。