短編
2023/07/04
20:48
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みんな自宅に着きスーパーで買ってきたお惣菜をいただく。
ふと、先ほどの母の声色を思い出した。
「さっきなんであんな強く怒りながら言ってたの?」
「確かにそうゆうの知らずに家に入ってしまってごめんなさいだけど…」
そう話すと。
「…」
「あんたさ、家に1人で居てなにか感じなかった?」
重い口を開くように聞いてきた。
「えっ…」
身に覚えがあった僕は少し怖くなりながらも。
「…」
「実は感じた。でもあたり見たけど誰もいなくて」
「だから疲れてるのかなって思ったんだけど…」
そう返す。
「…たぶん、火葬場でなにか嫌なもの連れてきたんだと思うの」
「えっ??」
「帰り道でも言ってた視線のこともね」
「???どうゆうこと」
「私が玄関開けたでしょ」
「キッチンを通してリビングにあるあんたが見えたんだけど」
「その時ね…」
「あんたの真上から真っ黒な人の手が伸びてたんだよ」
「…え、、、」
「だから大きな声を出してあんたを呼んだの」
…
それからその視線は感じていない。
だけど、あの時感じたのは確かだった。
多分あの時の視線の原因は、周りではなく上からなにかに見られていたのかもしれない。
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葬式にいったら清め塩しないといけないね。
視線を感じる時は横や後ろより「上」、シャワー浴びてる時とかトイレの中とかね。。。