誰と会話してるの?
投稿者:初めての書き出し小説風 (10)
幼い頃はよく幽霊を見やすいと言いますが、当時14歳の中学生だった僕はその日、母方のおばあちゃんが経営する居酒屋のお店で、それは本当だと実感したお話。
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お店は宴会などができるような2階建の造り。
宴会がない時は1階だけが使われており、僕ら子供はご飯を食べにいくと2階に行きテレビを見ながらご飯を食べることが日常でした。
そんなある日。
「今日もおばあちゃんのお店行くよー」
と、母の発言でいつものように車に乗って行くことに。
30分くらいゆらゆら揺られ到着。
お店にはいると、いつものようにおばあちゃんに食べたいご飯を注文して5歳の弟と2階へ行きました。
いつものようにテレビをつけ、弟はまだちゃんと会話はできないが、なにをしているのか単語や言葉は話せるので日々成長している弟とやりとりしながらご飯が出来るまで待っていると。
と、1階から
「下にきて〜」
これがご飯ができた合図。
僕が弟の分も代わりにトットットッと下に降りる。
自分でご飯をよそい、お味噌汁をお椀に注ぎ。
「今日のご飯は生姜焼き〜♪」
全てそろったので、トレーに乗せる。
もう、お腹ペコペコな僕…
トレーいっぱいになったご飯を見ながら限りなく早く2階の階段をあがる。
タンタンタンっと。
すると、階段の中間くらいで2階の部屋にいる弟の声が微かに聞こえる。
…
「ん?」
それはテレビに向かって言葉を発しているようではなく・・
会話しているような弟の声。
あれ?と思った僕は階段で立ち止まり、よーく声に耳を傾ける。
…
「そこでなにしてるの〜一緒に遊ぼう〜!」
と、話している弟の声。
「ん?ん??」
たまに独り言を発しているのは知っているが、明らかに”誰か”と話をしているような声色。
「なにしてるんだろう?」
不思議に思った僕は階段をのぼりきり弟の部屋へ。
自分の兄弟が見えないだれかと会話している状況を目の当たりにするのは恐怖しかないですよね。