消えた右足
投稿者:初めての書き出し小説風 (10)
短編
2023/06/28
18:54
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と
「…ん?」
急にとまる父。
「どうしたの?」
母が返すと
「こ、これ見てみ」
一枚の写真を母に渡す。
「な〜に?」
「あら、良い写真じゃない」
「いやそうなんだけど、あいつの足見てみ」
「え?」
「…あれ」
母もとまる。
「ちょっと部屋に来て〜!」
大きな声で僕を呼ぶ母。
何事か?と思いながらも自分の部屋からリビングへ。
「なに?」
父と母がテーブルに写真を広げてこっちを見ている。
「あっ昨日撮った写真?どれどれ〜」
「おぉ〜いいじゃん」
気がつかない僕はそう答えると。
「これ…見て」
「ん〜?」
その例の写真を渡され見る。
「みんな綺麗に写ってて良い写真じゃん」
「…自分の足見てみなさい」
「えっ?」
「……あ」
僕も時がとまったように固まった。
海を背に4人が立っている写真なのだが。
僕の右足の膝から下が消えている。
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