夜散歩と再会
投稿者:白と黒の旅人 (33)
夜廻で言うと「セーブポイントに敵がいる」というなんとも理不尽な状況。とは言っても現実世界にセーブなんてものは無い。
時々振り返りながら家へと向かい、気がつけばいつぞや留守番した神社の前を通った。
「そういやアイツもここでお祓いしてもらったんだよなぁ〜」と当時のお祓いの地獄絵図を思い出し、当時車で走った道を辿るように家に向かった。
6分ほど歩いただろうか、前方から何かがノッソノッソと歩いて?来た。
明らかに電柱ぐらいの大きさで5mには達しようかという体躯から手のようなものが何本か垂れている。
「高女だとかそんな感じの妖怪だっけ…?」とか思いつつ、対処法なんて思いつかないので「持ち主の人ゴメン!」と思いながら走って助走をつけ、用水路を飛び越えて田んぼと畦道の間の草むらに姿勢を低くして隠れた。
先程まで立っていた位置より低いところから道を見ると、道を歩いていた時よりも多い数のモヤ達が見える。
しばらくしてそのデカいヤツは通り過ぎて行き、それを終止符とするようにモヤ達も徐々に消えていった。
そのまま、土に汚れた私は家に帰り、シャワーを浴びて寝た。時刻は1時半を回った頃だった。
丑三つ時を過ぎるまでは目が覚めて寝れなかったが多分3時頃には寝付いており、翌日8時頃に目が覚めた。
帰り道、最後に見た大きなアレはなんなのか分からないし多分人間が理解しちゃいけないものなんだと思う。それこそクトゥルフ神話の神々のように邪悪なものかもしれないし、黒いモヤ達を管理する死神みたいなものなのかもしれない。
そして、あの日店の窓から中を伺っていた「アイツ」はいつかまた私の町に現れるのだろう。あれからもうすぐ3年経つが、アイツはあれから更に小さくなったのだろうか。それともコロナ禍を経て大きくなったのだろうか。
この町はこの先、どうなるのだろうか。
投稿者様の話、どれも本当に面白いです。
いつも楽しみにしてます
↑ありがとうございます!噛みつくおっさんの話に関しては、傷跡まだ残ってるので写真ここに載っけてぇ