某テレビ番組のお蔵入りネタ
投稿者:とくのしん (65)
山奥の一軒家にどんな人が住んでいるか?
衛星写真から山の中にある一軒家を探すというコンテンツ。ある程度下調べしていくのだが、行ってみたら空き家だったとか、門前払いされたとかそのようなことも珍しくないという。
実際、番組内で地元の人に尋ねてみると「今は空き家」というような返答があるのは珍しくない。また、そんな山奥に住むくらいだからそもそも人間嫌いだとか、偏屈者が住んでいることもザラにあるそうだ。
そういった取材の成功例が番組になるのであって、失敗数もそれなりにあるらしい。そんな失敗談から私が聞いた恐怖体験を紹介したい。
番組ディレクターの上田(仮)は信越地方の山奥に点在する一軒家に目をつけていた。幾重にも連なる山間に囲まれた、まるで人を寄せ付けないような場所に存在するような一軒家に興味がそそられて仕方がない。母屋と思われる家屋の横には大きな倉庫だろうか、別の建物も確認できた。
「そこに行くには苦労しそうですね」
同行するカメラマンの山辺(仮)は衛星写真を見ながら上田に呟いた。近くには民家がなく、集落と呼べるものは見当たらない。写真からも一番近い集落から相当離れているようだった。ただ、番組的には美味しいのではないかと、このときは楽観的に考えていたという。
「実にコンセプトにあった一軒家じゃないか。ここ行ってみないか?」
都心から関越自動車道、上信越自動車道を通り、途中休憩を挟みながら5時間程で目的地付近まで到着した。予定時間より大分早く着いたことで、早朝に出てきた甲斐があったなと時間の余裕を感じながら地元の蕎麦に舌鼓を打った。
写真で見た一番近いと思われる集落に辿り着き、目的地へ繋がる道を目指そうと人を探した。季節は冬、雪がちらつく空模様とあってなかなか外に出ている人が見当たらない。集落を適当にぶらついていると、農作業をしている老人に出会った。
「お仕事中すみません。この場所ご存じでしょうか?」
自分が番組制作者であることを伝えたうえで、衛星写真を見せた。老人は番組を知らない様子であったが、にこやかな表情を浮かべ衛星写真に目をやった。数秒眺めると急に表情を強張らせた。
「この場所は止めた方がいい。そこには誰も住んでいないし、遊びで行くもんじゃない」
老人が血相を変えて吐き捨てるように言った。何かある、上田はそう感じて詳細を迫った。だが、老人の口は堅くそれ以上語ることはなかった。
それから集落を回り、数人の住人に一軒家について尋ねてみたが皆々が同じような対応だった。それでも上田は聞き込みをしながら一軒家へ通じる道を探す。だが、なかなかそれらしい道は見つからない。
「今回は空振りですかね」
山辺はスマホで地図を見ながらそう呟いた。
「せっかく来たのになぁ。まぁこういう日もあるよ」
「でも住人の反応を見ると・・・なーんか曰く付きっぽいですよね」
「山辺さんもそう思う?俺もなんとなくそれ感じた」
「だから余計にここまで来て手ぶらで帰るっていうのもなんか癪ですよね(笑)」
「あはは、そうだとしたら番組が違うけどな。探しているのは心霊スポットじゃないんだけど(笑)」
二人は冗談を言いながら半ば諦めかけていたとき、ふと山に繋がる道を見つけた。
「こんなところに道があるぞ」
「ナビにもGoogleマップにも道は表示されてないですね」
「細い道だけど一応舗装はされているな」
「上田さん、行ってみません?ダメ元で」
ダメだったら引き返せばいい。山辺の提案に上田はハンドルを切った。
先程まで通ってきた道とは違い、鬱蒼とした木々に囲われたような暗い雰囲気の中、細い道が続く。車がほとんど通らないのか、道には落ち葉で埋め尽くされており、雨でも降ればスリップしそうなほどだ。ガードレール下には沢が流れており、水のせせらぎが聞こえた。恐らく数年はまともに補修はされていないであろう、舗装路はところどころ荒れており、車が上下左右に大きく揺れた。
あ、月初か
今月も精が出ますね、おつかれさまです
よく見ている番組です。
面白半分で心霊スポットに行くYouTuberと違い、意図しない心霊スポットへの訪問が一番怖いですね
地元の方が言い淀む家は今後ご注意なさった方が良いですね。
連れて帰ってくると厄介なので、お清めの塩なども持参した方が良いかもしれません。
ポ○ンと一軒家?…地元民の反対を強行取材したら怖い目に。唯一の住民らしき男は何者?何やら不気味なイノシシが、事件の真相を握っているかの様…単なる見間違えであって欲しい。いや、怖い!
いや警察電話しろよ・・
つまり、村の人っていうのがそもそもいない…ってこと?
「あそこには行かないほうがいい」と言った人も・・・?
とくのしんです。
2ヶ月続けて大賞受賞することができました。怖いに投票してくれた方々、本当にいつもありがとうございます。目標としている100以上の怖いを獲得できて嬉しい限りです。
今月は2作品、会社のPCに保存してあるので、月曜日以降に投稿する予定です。
怖い話が似合う時期になってきましたので、ぜひとも楽しんで頂ければ幸いです。
多分フィクションだろうがおもしろい
このような話またよろしくおねがいします
面白かった
最後のオチもいい
筆者を自分にしないとその時の会話とか知ってるのおかしいよねってなっちゃうな
受賞を目指して投稿された創作と考えたら面白みが半減しました…
残念です。
ご想像におまかせしますじゃなくて
ちゃんと作ってほしい
持ち主がいるかもしない家の敷地内に勝手に入って撮影しまくるテレビクルーの方がムカつくな。そんなんいたらチビるくらい脅かしてやりたくもなるわ。