さようなら~その後~ (加筆修正版)
投稿者:kana (210)
ボクたちの前にぬうっと大きな影が立った。顔を見た瞬間ボクはびびった。この町でも有名な不良グループの五人組だ。人目も気にせず堂々とタバコを吸い、ボクたちを見降ろしている。
「オラ、おまえらドコの学校だよ」ボクは胸ぐらをつかまれて、激しくシートに叩きつけられた。芳樹の目に怒りの炎が見え、今にも不良たちに飛び掛かりそうになっていた。ボクはそれを止めて謝罪した。
「す、すいません、ごめんなさい」
「オラ、とっとと失せろ!そこはオレらの指定席なんだよ!!」
「す、すいませんでした!」ボクたちは急いで荷物を持って席を立ち、階段へ駆け寄った。
「オラ、走れ走れ走れ!!」不良たちはボクや芳樹、数馬の頭をバシバシと小突いてくる。
最後にリーダー格のやつがボクにケリを入れてきた。
「イッタ!」あやうく階段から転げ落ちそうになった。
階段下まで逃げ延びたボクたちに、やつらの笑い声が聞こえてきた。無性に腹が立ったが、ケンカをして勝てる相手ではない。
が、数馬のやつが突然「このまま帰るのも失礼やし、ちょっと挨拶してくるわ」と言ってまた階段をトントンと登って行った。
「えっ?・・・挨拶って・・・まさか」
そう思った次の瞬間、バーガーショップの店内が急に色を失い、ボクと芳樹の間を縫って、真っ黒な姿の死神が物凄いスピードで階段を登って行った。
・・・・・・
一週間後。暴走族の一団が大型トラックと衝突する事故を起こし、不良グループ五人が亡くなった。
kamaです。「さようなら」の後日談となります。
こちらの内容にあるVtuberのお姉さんの怪談朗読とチャット欄でのご意見は実際にYoutubeでライブ配信されたものになります。K・M様、数馬への提案をしてくれた視聴者の皆様、ありがとうございました。オンデマンドみたいで楽しかったです。
大人になるとサヨナラ、確かに言う機会が減りますね。言わない事で誤解を招かねたり非常識と思われたりで数馬君も辛かったと察します。不良グループ全員が事故死、驚きました。どれも一週間後が共通ですね。
↑kamaです。ありがとうございます。
奇々怪々の読者さんにもアイディア聞いてみたいところです。
1週間後に死ぬという事は、死神はその場で殺すのではなく、
死の宣告をして、カウントダウンがはじまるってことなんでしょうね。
数馬君、毎日大変だろうな、、
いつか思い切り挨拶を返せるようになれたらいいね…💪
↑kamaです。コメントありがとうございます。数馬の話はまた機会があれば掘り下げようかなと思っていますが、果たして、死神に魅入られた少年の運命がどうなるかは、今はまだわかりませんね。残酷な結末もあるのかもしれません。
最初に「さよなら」を読んで後日談を読ませていただきました。
数馬君大変だろうな~と思いましたが面白かったです。(面白かったというのは間違いかもですが・・・m(_ _”m)
私の友達もさようならやバイバイをすごく嫌います。
だからいつも「じゃあまたね~」って別れてます。