心霊写真を託されて
投稿者:YoyoYoyoY (52)
中学3年生の頃の話です。
ある日の夕方、幼馴染みが血相を変えて訪ねてきました。
「ちょっと、これ見てくれる!」
それは一枚の写真でした。
写っているのは、私と幼馴染み、あと3人のクラスメートです。
1週間ほど前、公園のジャングルジムで写したものでした。
「これって、どう思う?」
「ああ、たぶん心霊写真ってやつかも」
その写真には、楽しく笑う私たちを取り囲むように黒い霧がビッシリと張り付いていました。
「どうしよう、私、怖いから預かってくれないかな」
私も怖いんだけど、とは思いましたが、怖いのが大の苦手な幼馴染みに突っ返すことも出来ず、結局、私が預かることになりました。
その日の晩は特に何事もなく過ぎました。
ただ、写真をしまってある机の引き出しが異様に重たい空気を発していました。
これは置いておくとマズイかもしれないな。私はどうしたものか考え、お祓いをして貰えるところを探すことにしました。
ちょうどその時、曽祖父の回忌供養を執り行ってくれたお寺の住職を思い出しました。祖母に電話をして場所を聞き、幼馴染みと一緒にお願いに上がりました。
ご住職に写真を見せると、じっと何かを探るような目つきで凝視されました。
「これ、どこで撮ったの?」
「〇〇公園です。」
「ああ、あそこねえ、この写真は供養するからもう忘れなさい」と言われました。
その後、私たちに特に何か起こることはなく、平穏に時は過ぎて行きました。
あの写真は何だったのかと、今でも思います。
大変気になります。