舐めんじゃねぇ!_加筆修正版
投稿者:kana (211)
若いころから霊感があって、
金縛りにもしょっちゅうあっていたボクですが、
ここ最近はそれもなくなり、安心しきっていたのです。
ある日の休日。
突然強い眠気に襲われ、昼寝でもしようかとうつ伏せで横になりました。
すぐに寝入りそうになったのですが、その時背後から…
つまり天井付近から、誰かが降りてくるような、
そんな気配を感じたのです。
(やべぇな、なんか来ちゃったかな?)
と、思いましたが、無視することにしました。
霊と言うのはこちらが気付いた事が判ると
余計に憑りついてくるのです。
なので、ボクはそのまま知らんぷりすることにしました。
するとその気配が、ボクの背中を押し始めました。
「ズン」と押されて体がベッドに沈む。
「ズン、ズン」と結局3回押し込まれました。
「気にしない気にしない」と念じながら知らんぷりをつづけていると、
今度はそいつの両手がボクの肩のあたりをつかんできて、
そのまま背中に抱き着くようにくっついてきたのです。
まるで女が愛しい彼氏の背中に寄り添うように、
そっと覆いかぶさって来たのです。
「これは女の霊だ。もしかすると、昔付き合った女の中で
亡くなってオレに会いに来たやつでもいるんだろうか…。
だったらちょっと可哀そうな気もするな…」
それでもボクは目をとじたまま、絶対にそちらを見ないように
ジっとしていました。
なんとなく、長い黒髪の女のイメージが頭に浮かびました。
(K子だろうか…。キレイな女だったな…)
そんな風に、なんとなく昔の彼女の事を思い出していました。
すると突然、ランニングシャツから露出しているボクの右肩あたりを
K子の霊は舐めだしました。
熱いキスのように吸い付き、そして「レロレロ」と舌が高速で回転します。
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