若いころから霊感があって、
金縛りにもしょっちゅうあっていたボクですが、
ここ最近はそれもなくなり、安心しきっていたのです。
ある日の休日。
突然強い眠気に襲われ、昼寝でもしようかとうつ伏せで横になりました。
すぐに寝入りそうになったのですが、その時背後から…
つまり天井付近から、誰かが降りてくるような、
そんな気配を感じたのです。
(やべぇな、なんか来ちゃったかな?)
と、思いましたが、無視することにしました。
霊と言うのはこちらが気付いた事が判ると
余計に憑りついてくるのです。
なので、ボクはそのまま知らんぷりすることにしました。
するとその気配が、ボクの背中を押し始めました。
「ズン」と押されて体がベッドに沈む。
「ズン、ズン」と結局3回押し込まれました。
「気にしない気にしない」と念じながら知らんぷりをつづけていると、
今度はそいつの両手がボクの肩のあたりをつかんできて、
そのまま背中に抱き着くようにくっついてきたのです。
まるで女が愛しい彼氏の背中に寄り添うように、
そっと覆いかぶさって来たのです。
「これは女の霊だ。もしかすると、昔付き合った女の中で
亡くなってオレに会いに来たやつでもいるんだろうか…。
だったらちょっと可哀そうな気もするな…」
それでもボクは目をとじたまま、絶対にそちらを見ないように
ジっとしていました。
なんとなく、長い黒髪の女のイメージが頭に浮かびました。
(K子だろうか…。キレイな女だったな…)
そんな風に、なんとなく昔の彼女の事を思い出していました。
すると突然、ランニングシャツから露出しているボクの右肩あたりを
K子の霊は舐めだしました。
熱いキスのように吸い付き、そして「レロレロ」と舌が高速で回転します。
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