生首を連れた男

【実は今日ね、商品整理をしてたらIさんの真横に女の人の生首が、、】

そこまで打ち込んだところで何故かスマホがフリーズした。

あれ？どうしたんだろ？そう思っているうちに画面が真っ暗になった。

え！？

どうやら電源が落ちたみたいだ。

充電足りなかったのかな？

私はスマホをUSBケーブルに繋ぎ、電源を入れた。

するとバッテリーはまだ40％くらい残っている。

何だよ～、と思いながら続きを書き込もうとLINEを開いた。

すると、途中まで入力していたハズの文が全部きれいに消えている。

仕方ないのでもう一度一から書き直す事にした。

【実は今日ね、商品整理をしてたらIさんの真横に女の人の生首が、、】

ええ！？？

なんと、再び同じ個所フリーズした。

そして電源が落ちた。

薄々嫌な予感がしつつも、私はもう一度試したくなった。

次同じ事が起きたらやめよう、、、

スマホに電源を入れる。

案の定さっき入れ直した文章はきれいに消えていた。

少々緊張しながら3度目の入力。

【実は今日ね、商品整理をしてたらIさんの真横に女の人の生首が、、】

ピタッ！

やっぱりだ、やっぱり【女の人の生首が】のところでフリーズする。

そしてお決まりの様に電源が落ちた。

これは人には話すなって事？

直感的にそう感じた。

流石に4回目はやる勇気がなく、不穏な空気のまま寝る事にした。

その時私の耳にはかすかに聞こえていた。

「お願い、黙っててね」

女性の声だった。