天からの訪問者
投稿者:神助 (16)
私が小学生の頃の話です。
当時の家族構成は私、兄、両親、祖父母で暮らしていました。
寝るときは兄と母と同じ部屋で居間挟んで祖父母、台所の廊下の先に父の部屋といった、昔の平屋を強引に増築した変わった作りの家になっていました。
ある日の夜家族全員寝静まった頃、大きな音で目が覚めました。
それは屋根の上に『ドドォオン!!』と何かが落ちてきた様な音でした。
しかもその直後に『ストン』居間にも着地音が!?
「え?どうなってるん!?」
それはまるで屋根を通り抜けて家の中に入って来たかの様な感じでした。
そして間もなくその落ちてきた何かは家の中をドタバタと走り出しました。
居間から玄関に繋がる引き戸を勢いよく開け、閉める。
またドタバタ走り居間から台所に繋がる戸を開け、閉める。
これが5分~10分程続きました。
姿を確認してみたいけれど怖すぎて布団から出る気になれない……。
そうこうしているうちに気が付いたらいつの間にか寝てしまっていました。
次に目を開けるとあたりはすっかり明るくなっており、私を起こす母の声が聞こえていました。
昨日のあの音は何だったのだろうか。
朝になった今は夢だったのかも?とさえ思えてきます。
そんな時母が「そういえば昨日何か来てたね」
「え?何かって何?」
母「分からない。けど空から降りてきたね」
なんと母もあの天からの訪問者の音を聞いていたのです。
その後家族全員に聞き込み調査をした結果、祖父と父も同じ音を聞いていました。
父「あれじいさんが酔っぱらってたのかと思った」
祖父「〇〇(父の名前)が酔っぱらってうろうろしてたんじゃないのか?」
父、祖父「………。」
母曰く、天から来た『何か』はおそらく家を間違えて降りて来た、室内が目的地と違っていたので焦っていたのだと。でも一つ言えるのは「あれは見ないで正解」とのこと。
唯一はっきり分かる事はあれは人間(死霊)ではないらしい。
一体何だったのでしょうか。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。