家庭科室のぬいぐるみ

これは俺が高校生の時の話だ

あの時の俺はヤンチャでよく授業中うるさくしていた。

ある日家庭科の授業の時俺はふざけていて包丁を吹っ飛ばしてしまい家庭科室にある家庭科の先生が作ったぬいぐるみに刺さってしまった。その日は代理の先生で作った先生はいなかった。

次の日家庭科がまたあった。
その時だ先生が刺されたぬいぐるみを見ておかしくなった。いきなり暴れ出し泣いていた。
他の先生が見に来て「何があったの？」と言って家庭科の先生が「私の、わ、た、しの愛しの化身がぁぁ！！！！」と言っていた。正直誰も理解していなかった。

そして代理の先生が来て昨日俺が刺したことを話した。とにかく家庭科の先生が落ち着くまで教室で自習になった。

放課後になり、その日俺は日直だったので居残りしていた。すると家庭科室の前からぶつぶつ声が聞こえた。

「あいつを殺してやる。許さない。私を傷つけて。殺してやる。」と聞こえた俺は
恐怖で走って逃げようとした。しかしこけてしまい廊下に「ドン！」って音が響いた。

すると家庭科室のドアが空いて家庭科先生が出てきた。
なんと左手には授業で使う包丁を持っていた。俺は恐怖で身体が動かなかった。
家庭科の先生が上に乗っかってきて、悪魔みたいな顔で「お前だけは殺してやる」と言い包丁を振り下ろそうとした。

すると教頭先生がきて「何をしてるんだ！！」と止めてくれた。

それから家庭科の先生は警察に連れてかれた。さらには教員も強制退職させられた。

俺は奇跡的に無傷だった。俺は怖くてしばらく学校に行けなかった。

三ヶ月後から普通に通いまたいつもの生活を取り戻した。

そういえば包丁を抜く時、少し中身が見えた。あのぬいぐるみには爪や髪の毛、歯など入っていた。
取り調べによると、俺の体の一部を入れてぬいぐるみを作っていたらしい。