鬼門の場所と人の念
投稿者:cocoro (16)
私が社会人になって約1年過ぎた頃、体験したお話です。
電車とバスを乗り継いで1時間程かかる会社への道のりは、学生の時の通学に比べると楽なものでした。
しかし、仕事が大学での専攻の生物系分野とは別の、苦手な化学系の分野へ進んだため、仕事を覚えるのが大変でした。
その頃はちょうど、仕事の流れと手順もだいたい覚えて一人でこなせるようになった時期でした。
ところが、キャリア5年の女の先輩が突然、結婚退職することになり、その部署への突然の移動辞令により、また、初めから新しい仕事を覚えなくてはならず、心も体もとても疲れていました。
最初は排水に関する検査の部署でしたが、今度は大気や空気環境、飲料水などに関する検査の部署へ移動です。
以前いたビルの1階から2階への移動になりました。
そして、毎日、仕事を引継ぐために頑張っていました。
辞められる先輩は女性でしたが、そのほかの部署の人はすべて男の方でした。私は男の人が苦手だったので、その場所の人に慣れることが一番大変でした。
新しい環境と仕事の流れ、検査手順、計算式などを覚え、1か月が経ったころ、小さな部屋でオフコン操作をすることになりました。オフコンとは、数値を入れただけで、証明書や報告書を発行してくれるコンピューターのことです。
その小さな部屋は、私がいる2階フロアの私の部署側にある角のすみっこに入り口がありました。
その扉の先へ先輩について入ると、6畳よりも少し小さいくらいのフローリングの床の部屋がありました。
中には向かって右に窓が1つ、窓には黄緑色のブラインドがしてあり、少し左の壁伝いに行った先に、オフコンの小さな机とプリンターが並べてあり、その少し後ろに書類整理用の長机が1つとパイプ椅子が2つ置いてありました。
そして、オフコンの使い方と、自動で発行処理ができなくなった時、パソコンでアクセスやマクロを使った計算方法やリンクのさせ方、対処方法などを教えてもらっていました。
室温は空調も効き快適だったのですが、しばらく座って作業をしていると頭が船酔いのような感じになり、視界も暗く悪い感じになってきました。
首の後ろ辺りが気持ち悪くなってきて、体の後ろに重く、嫌な感じがのしかかってくるような気がします。
この、なんと表現していいか分からない不快な感覚を、その日はなんとかやり過ごしました。
その部屋を出ると、だんだん、体が軽くなっていき、息もしやすくなりました。
そんなに仕事を覚えるのが難しく、ストレスに感じているのかなと私自身も半信半疑でした。
一緒にいる先輩は、なんともない様子です。この感覚を先輩に伝えるのは、難しいのでこの日は何事も言わずに終わりました。
この感覚は、もしかしたら、私の気のせいかな?とさえ思ったりしたくらいです。
次の日、また、そのオフコンの仕事の続きをすることになり、その部屋へ入ることになりました。
そして、入った時には何も感じないこの部屋で、しばらく作業をしていると、また、あの感覚に襲われ始めました。
まただ。
今度は、仕事を覚えるストレスではなく、あっちの感覚だと再認識しました。
その当時よくあったことなのですが、霊がいたり、念のようなものがあるとその感覚のようなものを私のアンテナが拾ってしまうのでした。
そのことにより、体調がすぐれなくなったり、念に作用されて悲しい念を拾った時は悲しく、怒りの念を拾った時には、怒りが、頭の痛い痛みの念を拾った時には頭痛が、多種のものを一度に拾うと複雑な入り混じった状態になっていました。もう、自分の体調が悪いのかどうか判断できずに、月一で通っていたお寺の御祈祷により、判断する始末で、住職には、外に出ず在宅の仕事をした方がよいとさえ言われていました。
その日もなんとか、耐えようとしましたが、仕事の量が多く、昨日のように簡単には終わりそうにありません。
仕方なく、嫌だったのですが、先輩にこの感覚を説明しなくてはなりませんでした。
『先輩、実は私、この部屋で作業をしていると、体調が悪くなっていくんです。今も気分が悪くて。昨日もそうでした。この部屋から出ると体調がよくなるんですが。。。。、先輩は体調悪くならないのですか?』と私。
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