チョ〇パーのぬいぐるみ
投稿者:N (13)
そんな悶々とする日々を送っていたある日、寝転んだ際にソファ脇に置いていたチョ〇パーのぬいぐるみを蹴とばして、チョ〇パーは無惨にも床を二転三転と跳ねた後に壁にぶつかる。
俺は「あ、チョ〇パー!」なんて慌てて駆け寄って頭を撫でてやったんだが、そういえば今蹴った時に固い感触があった事に気が付いて、ぬいぐるみの体を指圧する様にて確かめた。
ふにふにとした触感を確かめていくが特別異物が入っている感じはない。
蹄の部分は多少固い素材だったが流石に小さすぎて中には素材以外何もないだろう。
そう思って何となく帽子をグニーッと思い切り押し潰してみると、明らかな固形物と思しき感触に接触してしまった。
「え?」
もう一度押してみるがやっぱり五センチ四方の塊が帽子の中に入っているようで、俺は縦や横から指圧で確認してその形状を確かめたが、どうにも指輪ケース程の大きさだと分かった。
帽子とチョ〇パーの頭は丁寧に縫い合わせている作りなので、俺は早速ハサミを使ってその接合部を丁寧に切断していく。
不器用な俺は10分くらいかけて縫合を解くことができ、帽子の脱着を実現させた。
さて、何が入っているのかと帽子をひっくり返してみれば、大量の綿の中に指輪ケース大の入れ物があったので、テーブルの上に取り出す。
ぬいぐるみの中に謎のケース。
明らかに人為的なものだ。
よく見れば、帽子と頭の縫合も素人目にはよく出来ているが本体の縫合痕と比較すれば製造過程のものと異なる事が分かる。
となれば、あの時の売り子のお姉さんが仕込んだものだろうか。
俺は考えても仕方がないと思い到り、ケースの開封口を指で弾き、中を確かめる事にした。
開封して唖然。
俺は開封した事に後悔した。
中には大量の爪と髪の毛が詰まっていた。
ケースの詰め物として敷かれた綿には黒く変色した血痕が生々しく残っている。
「うわああ……」
生理的に受け付けないと躰が拒否反応を示した時、俺は例の視線を感じた。
またあの視線を感じた事で、俺はケースそっちのけで電気を消してカーテンの隙間から外を覗き見る。
今日に限って俺は塀の影から窓を見上げる人影を見つけてしまい、ヒュッと喉を締め上げられた気分に陥った。
俺が叫び声を出したい心境を抑え込んで、人影の特徴を確認しようとじっと観察を続けていれば、その人影がどうにも売り子のお姉さんに似ている様に思えてならない。
そして俺はハッとして机の上に置かれたままのケースを見やる。
もしやと思い、投函されて貯まりに貯まったチラシを敷き、その上に嫌々ながらケースの中身をぶちまけた。
そうすると爪と髪の毛の束が散乱した後、残った綿の詰め物を引っぺがせば、その下から黒いプラスチックの小道具が出てきたのだ。
そう、それは明らかな小型GPS。
つまり、あのお姉さんはわざわざGPSと爪と髪の毛をケースに詰め、更にそのケースをチョ〇パーの帽子の中に隠し、それをフリーマーケットで売っていた事になる。
翌日、俺はその異物をゴミ袋に纏めて封印し、不燃ごみの日まで玄関土間の脇に置きっぱなしにして、チョ〇パーはその日の内に可燃ごみとして出荷した。
これ読んで思い出したけど前にフリマで不通に元カレの遺品売ってる人いて怖かったな…
上のコメント、不通じゃなくて普通でした
誤字すんません
怖いよ〜
怖くて面白かったけど、何気に上の遺品のコメントも怖いよw
ぬいぐるみにGPSって本当にあるんだよな…
知り合いが働いてたメイドカフェで客からもらったぬいぐるみに仕込まれてた事件あったし
持って帰ったら容易に自宅特定できちゃうよね
ぬいぐるみの目に監視カメラついてることもあるよね。こっわ。
逆にその髪の毛と爪を利用して呪術とかひとりかくれんぼしたら面白いのにw
ぬいぐるみにGPS付けるとかやばすぎ!普通に怖い