早朝の公衆トイレで…

数年前の夏のある早朝に体験した不思議な話です。

その日は先輩と地元の海水浴場へサーフィンをしに行きました。

周りを見渡してもまだ着いているのが私達だけのようだったので先輩とのんびりと海に入る準備をしていました。

私はコンタクトレンズをつけようとトイレに行きました。

一番奥のドアが閉まっていたので「あれ、私たち以外にも来てるんだ、早いなぁ」と思いました。

しばらくするとトイレの水を流す音が聞こえ、鏡越しにパッと後ろを見るとその一番奥のドアは開いていました。

しかし、中からは誰も出て来ていません。そもそもトイレの外に出るには、私がいる手洗い場を通るので必ずすれ違うはずです。あまりにも出て来る気配がないので、少し近づいて様子を伺いましたが人がいる気配はありませんでした。

昔から海など川など水辺ではこういった不思議な体験や、心霊現象などは起きやすいと聞きますが、まさか霊感のない私が体験するなど思ってもみなかったので自分でも状況があまり理解できませんでした。

先輩には「寝ぼけてたんじゃない？」と言われましたが、あまりにもはっきりした記憶なのでそんなわけがありません。

あのときの現象はなんだったのでしょうか。それ以来そのトイレには行っていません。