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呪い・祟り

八尺マンさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

行きつけのバー
短編 2022/06/11 13:53 5,138view
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三年前の話です

私は飲むのが趣味で、よくバーに行ったりしてました
ある日、今日はちょっとバーの新規開拓でもしようかとブラブラと町を歩いていました

すると、路地裏にショットグラスが描かれた看板がありました
その看板にはB2Fとしか書かれておらず、店名はありませんでした

隠れ家バーなのかな? それでも店名くらいはあるもんだけどな
と思いながら、私は階段を降りて店に入ってみることにしてみました

扉を開けるとそこはかなり薄暗いバーでカウンターのみで数席しかない、こじんまりとした店でした

「いらっしゃい」

眼鏡をかけたおじさんがいました

ここのマスターでしょう

「すみません。初めて来たんですけど」

「どうぞどうぞ。こちらへ」

私は席に座り、適当に酒を注文しました

客は私一人でした

「今日はどうしてここに?」

「いえ、ちょっと目にとまりまして。私、いろいろなバーを開拓中なんですよ」

「そうですか。たいしたお店ではありませんが、まあ、ゆっくりしてください」

その後、私はマスターと色々な話をしました
決して話しやすい感じではないのだけど、どんな話をしても話を広げてくれるので楽しかったです

その後、他のお客さんもきました
70過ぎているだろうじいさんで、このお店の常連とのこと
その人もかなり博識で色んなことを話してくれました

とても楽しい時間でした
私は帰り際にマスターの許可を取って、初来店の記念に店内の写真を撮りました

それから私はその店の常連になり、週に2、3回はいくようになりました

決してお酒が特別上手いわけでも、店内がキレイとかでもないのですが、とにかく雰囲気が最高だったのです

色々な人が来て、様々な面白い話が聞けました

いい場所を見つけたな
そう思いました

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