一人多い肝試し
投稿者:一八 (66)
短編
2022/05/05
02:43
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ある人から聞いた心霊体験です。
Aさんが小学生の時、「林間学校」がありました。
1泊2日の宿泊を兼ねた行事として、一学年全員で行われます。
場所は、山にあるお寺で歴史が古い有名スポットです。
夜になると、お寺の住職が怖い話をして盛り上がります。
そして、それが終わると、クラスごとに肝試しをしました。
Aさんのクラスの肝試しの内容は、暗い山道を歩き折り返し地点に置いてある「紙」を持って帰ります。
紙には、番号が書かれていてクラスの人数「1から20」まで書かれています。
一人ずつ、順番に行き他の生徒は横道で隠れて脅かす役目です。
クラスの生徒が折り返しまで歩き、残りは一人だけです。
その一人は、最後の紙に書かれている20を確認して帰って来ました。
担任の先生が、クラスメートみんなに言います。
「全員戻って来たね。」
と、紙を確認しました。
すると、紙は21枚合って番号も21まで書かれています。
クラスメートは、20人しかいないのに不思議がる先生。
「私が間違えたのかな?」
担任の先生は、そうつぶやきます。
その時、クラスの一人がこう言いました。
「先生、それもしかして死んだY君の霊じゃない?」
Y君というのは、1か月ぐらい前に大病で亡くなったクラスメートです。
無念の死を遂げたY君が、寂しくなり肝試しに参加して来たかも知れません。
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