死にたがりの生配信
投稿者:N (13)
大学生の時、俺は日永ネットサーフィンをして面白そうな掲示板を見て暇を潰していた。
某掲示板の実況系まとめサイトや、面白いgif画像を収集したサイト、MADと呼ばれるアニメの編集動画なんかも一通り目を通してたと思う。
そうしてたどり着いたのが、生配信だった。
画面越しによく知らない人物がリアルタイムで何かをしている、それが新鮮で衝撃だった俺はその存在を知ってからというもの毎日入り浸るほど熱中した。
ある日、数多溢れる生配信中の動画の中で一風変わったサムネイルが目についてクリックする。
自殺配信。
本来ならすぐに運営からBANされそうなタイトルは俺の興味を惹き付けるのに充分な文字の羅列だ。
動画を開くと、殺風景な六畳間を写した映像が広がり、その中央に正座したラフな格好の男性がこちらを見つめている。
配信開始時間を見やれば、まだ十分少々。
閲覧数は僅か八名で、俺はその中の一人にカウントされている。
そしてコメント欄を見れば、誰かが書き込むとリアルタイムで上部へ浮上する仕組みなのか、コメント欄が動いているのがわかる。
『知り合い?』
『知らね』
何やら誰かに対しての議論がやり取りされていたが、俺は単純に配信者に対してのコメントだと受け取った。
「時間になったので始めていきたいと思います」
コメントをよそに、それまで微動だにしなかった男性が急に喋ったので吃驚して肩が跳ね上がる。
俺は少しだけ音量を下げ、黙々と視聴を続けた。
「えー、知らない人もいるみたいですけど、大丈夫です。あなたも仲間です。楽しんでいってください」
生気を感じさせない声質と垂れ下がり淀んだ目つき。
ただ、抑揚のない淡々とした声が心地よく頭に語りかけてきているみたいで不思議な感覚を覚えた。
「ルールはバトン式。これだけ遵守してくださるなら飛び入り参加オッケーです。……では了承したと見なし始めさせていただきます」
いったい何を始めるのだろうか。
まさか本当に自殺なんてしないだろう。
そんな生半可な気持ちで男性の一挙一動を興味津々に見つめ、俺は頬杖をつきながらボケーっと口を開けていたことだろう。
「えーっと、リクエストの……首を捻って死ぬ、あーこれいいですね、これにします」
男性は草臥れたシャツ袖から生えた栄養素の抜けきった腕で何かを操作する素振りを見せ、画面にやつれ切った皺の刻まれた顔を近づけそう言った。
準備が整ったのか、男性が再び画面から距離を取ると、二回ほど深呼吸をして、両手を目いっぱい広げたかと思えば思い切り自分の首を掴み、そして、捻り始めた。
相当な腕力で抑えつけているのか、肩から手元まで小刻みに震えており、苦悶の表情を浮かべ開眼する男性は大きく歯を食いしばり、時折「ギギっ……ギっ……」と歯軋りのような嗚咽を漏らす。
俺はこの衝撃映像を前に気が付くと頬杖を解き、瞬きを忘れて画面に釘付けになっていた。
真っ赤に染まった顔が真横を過ぎた頃、太い骨が無理矢理捻られたようなゴリゴリとした重低音と関節液にある気泡が弾けたような、高いポキッっとした音が幾つか鳴る。
若干グロかったけど怖くて面白かったです
ちょっと気持ち悪いけど漫画で読みたい話
でもこれ「ヒトコワ」ではない気もする
これは吐いちゃう…
ヒトコワではなく、ある意味他のものなんじゃない?
2回くらい俺も自○配信見たことあるかもs