幽霊階段の子供たち
投稿者:K (15)
私の実家は高台にあり山を削って次から次へと新たな土地開発がされています。
実家の道路を挟んだほぼ目の前に50mくらいの長さの階段があります。
この階段は私達親子が引っ越してきた当時(40年くらい前)にはすでにありました。
何のための階段かと言うと、おそらくですがその階段を使えばわざわざ山道を遠回りせずに一つ上の通りに行けるということだと思います。
考えてみれば確かに近道になる便利な階段ですが、私は姉の話を聞いて以来その階段は利用していません。
姉の話というのは、その階段を降りている時あり得ない光景を目にしたという話でした。
姉が学校の帰りに階段を降りていたら下から幼稚園くらいの子供が大量に登ってきたというのです。
数は少なくても20人以上と言っていました。
その時に姉は子供たちとは一切目が合わず、まるで姉の姿が目に入っていないかのように無表情・無言で子供たちが勢いよく階段を上って行ったそうです。
姉は一瞬「どこかの幼稚園の子?」と思ったようですが、実家の周りに幼稚園など一切ありません。
しかも、引率の先生らしい人もいなくて、あの幼さで引率の先生もいない子供が急な階段を無言で上って行くというのは明らかに不自然と感じたようです。
そして、不思議に思った姉が子供たちとすれっ違って少ししてから振り返ると子供たちの姿はなかったということです。
50mくらいある急な階段ですから、いくら足が達者な子供達でもそんなにすぐに姿が見えなくなるのは不可能ということで、姉もその日以来あの階段を「幽霊階段」と呼び、一切通らず通ることを周囲の人にやめるように呼び掛けているそうです。
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