三輪車の女の子
投稿者:トプス (1)
「あっ!私のスマホがない!どっかで落としたかも」
と彼女が自分のバックの中をのぞき、慌てた調子で言いました。
A君がまず、スマホがどこにあるのか、自分のスマホで彼女のスマホに、電話してみることにしました。
プルルル…プルルルル…
何回かのコールの後で、プッと誰かが電話をとりました。
あれっ誰か出た…おかしいなと思っていると、
キィ・・キィ・・
と三輪車のペダルが軋むような音が聞こえてきます。
あの子だ・・・
どうしたの?と彼女が不思議そうに聞いてきますが、恐怖で何も言えず、スマホを持ったまま固まっていると、
キャハハ・・
と可愛らしい女の子の笑い声が聞こえてきました。
それを聞いた友人は、びっくりしてスマホを落としてしまいました。
すると、部屋の窓の方から、どさっという何かが落ちるような音と、ズズッという引きずるような音がします。
恐る恐る窓の方を見ると、頭の半分潰れた血みどろの女の子が、窓の外から部屋の中に体を入れ、
ありえない方向にへし曲がった腕を部屋の床に着き、こちらに這いずって向かって来ようとしているところでした。
付いて来てしまったんだ・・・
そう思った瞬間、
女の子がにたぁと笑いながら口を開き、
ねぇ・・一緒にあそぼう・・
女の子の、歯が折れ真っ赤なトンネルのような口の中でうじが白く蠢くのが見えました。
それが最後の記憶で、目が覚めた時にはもう朝になっていました。
ですが、彼女の姿がありません。
嫌な勘がしたので、霊感がある友達B君に連絡して、昨日のことと彼女がいなくなったことを相談すると、今から一緒に彼女を探してくれるということになりました。
まずはそのホテルにいってみようということになり、ホテルに二人で向かいました。
ホテルに着くと、ホテルの玄関口に彼女がうずくまっているのが見えました。
「何してんだ!こんなとこで!心配したんだからな」
と、A君が彼女に駆け寄ると、
うふふ・・うふふ・・あはは、たのしいねぇ
ホテルが実は廃墟だった系の話好き
女の子が追いかけて来て部屋に入ってくるところとか想像してしまって怖かった
ただの怖い話かと思ったら、せつないストーリーがあって、心が苦しくなりました。女の子が成仏しますように。
彼女が悲惨ですね