のぞく女
投稿者:box (1)
するとそこに女の姿は無く消えていました。
開ける寸前まで母は「そこに女はいた」と言いました。
窓の向こうは、窓から手の届くほどの距離に隣の建物の壁があり、左は行き止まり、右は産業廃棄物が山積みになっており逃げ場がない事に気づいた父はそこで初めて午前中の出来事から全て幽霊の仕業だとわかりました。
しばらく呆然としていた2人はとりあえず母の両親に話をしに行く事にしました。
実家に着いた2人は午前中の出来事や覗く女の事などを全て話しました。
すると、母のお母さんは、
「実は、おじさんもあのアパートはおかしな事がある、毎晩のように枕元に女の霊が出て来ると言っていた。」と言いました。
なんとアパートに住むおじさんも同じ霊を何度も見ていたのです。
おじさんは、2人が気味が悪いと感じた4.5畳の和室で寝ていたらしく、毎晩その部屋で霊を見ていたのです。
さすがに恐ろしくなった2人はアパートの大家さんに話をしに行く事にしました。
自分達の身に起きた事やおじさんの事を全て話した2人は、「あのアパートで昔何があったのですか?」とたずねました。
すると大家さんは知っている事を教えてくれました。
「実は、昔ある母親が赤ん坊とあの部屋のお風呂場で自殺をした。それからあの部屋で不可解な事がおきるようになった。」と、
大家さんから話を聞いた2人は2度とアパートに行く事は無くなりました。
おじさんもすぐにアパートを出たみたいです。
今から35年も前の話ですがそのアパートはまだあります。
そのアパートの近くを通る度、あの時の事を思い出すと言っていました。
きっと今でもあの女の霊はいるのでしょう。
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