呪いの終着点
投稿者:ligy (1)
長編
2022/01/03
21:25
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交差点の近くまで飛ばされた傘はガードレールに引っ掛かっていたのでそれを拾い上げたのですが、次瞬、私はぎょっと目を見開きました。
開いた傘の内側にお婆さんの顔があり、私を睨んでいたのです。
「ひいっ」
思わず傘を投げ捨て後ろによろめいた私は、車のブレーキ音が聞こえた後、半身に強い衝撃を受けたと同時に視界がふわりと跳躍したのを覚えています。
すぐに暗転し、気がつけば病室に寝かされていた状態でした。
その後、両親と話せる状態まで回復した私は、母から私が事故に遭ったと教えられ、詳細を聞かされました。
しかし、意識を取り戻した私にとって過ぎてしまった自分の事故さえどうでもよかったのです。
問題はこれでお婆さんの気が済んだのか、私の罪は許されたのかということです。
私は両親が帰った病室で一人、部屋の隅を見つめています。
だってそこには私を睨んでいるお婆さんがいるのだから。
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読ませるねぇ、面白かった
少し理不尽な気もする呪いですね
お婆さんの気が済んでいればいいけど…
真相を、はっきりと伝え、真摯に謝罪すれば許してくれたのではないでしょうか。
あの日の出来事を、学校の先生やおばあさんに伝え、謝罪していれば、こんな事態にはならなかったのでは?謝罪し、真実を伝えることがそんなに怖いことでしょうか。未だに怯えているなんて。自業自得だろうと思ってしまいます。
逆に私を自己に合わせたのはお前かって言ってみたい
訂正自己× 事故
普通に怖い
般若の形相
他人の一方的な呪いの巻き添え食って子どもを轢いてしまった運転手に同情を禁じ得ない