河川敷に流れ着いた謎の鉄の塊
投稿者:陶芸参謀 (37)
僕が小学生の頃の話です。
当時僕たちはクラスメートと土手でよく遊んでいました。
柵を超えて浅瀬に行くと、上流からいろんなものが流れ着いていました。
例えばタイヤや工業用品など、不法投棄と思われる品です。
その他にも土左衛門と化した猫の遺体や、巨大なフナの死体などもよく発見していました。
そんなある日、ボクたちはある物を発見しました。
それは「謎の鉄の塊」でした。
一辺が80cmくらいの正方形の塊です。
なぜこんなものが浅瀬にあるのか不思議でした。
鉄は真っ黒に汚れていて、溶接された後が見えました。
不思議に思って近寄ってみると、この世のものとは思えない悪臭が漂っていました。
汗と尿と糞と血とゲロが混ざったような、吐き気を催す匂いです。
おえええと嗚咽しながらも、鉄の塊を蹴飛ばしたり、棒でつついたりしてふざけ合っていました。
するとすぐ先に、なぞの動物の遺体を発見しました。
それは豚の死体でした。
ガスで膨れあがっておぞましい姿と化した動物の遺体を見て、皆唖然としていました。
北関東から流れ着いた家畜だと思われます。
膨れた腹を棒で突くと、とてつもない悪臭が漂いました。
その匂いは、あの鉄の塊と似た匂いだったのです。
まさかとは思いますが、あの鉄の塊の中に入っているものは…
動物の遺体ならばわざわざ鉄の塊に入れるようなことはしないでしょう。
しかも溶接までしてあるということは…。
そこにいた全員、言葉を失い、黙ったままそれぞれ家に帰りました。
なかなかデンジャラスな地域にお住まいだったんですね。