廃病院の跡地に立つ学校
投稿者:陶芸参謀 (37)
僕が中学生時代の話です。
僕が通っていた中学校は開校してあまり日がたっておらず比較的、新しい学校でした。
その中学校が建つ前はもともと病院があり、そこそこ大きな病院でした。
そしてその病院が潰れて中学校が建ち、いつの間にか夜になると幽霊がでるなどの噂が流れていて有名になっていました。
僕はその中学校に入学してバスケ部に入部しました。そして何事もなく学校生活を送り、友達もできて部活動も楽しく非常に充実した日々を過ごしていました。
そして夏休みがきて部活も休みで友人数人と川遊びをしに行くことになり、その流れで友人宅に泊まることになりました。夜になりゲームをしたり談笑したりして各々が楽しく過ごしていました。僕はというと昼間の川遊びに疲れて寝てしまっていました。
そして夜中になり友人に起こされて話を聞くとどうやら中学校に忍び込んで肝試しをするとのことでした。当時まだ中学生で夜中の外出など普段から許されておらず、不安な気持ちと高揚した気持ちが入り乱れて何とも言えない気持ちでした。
内心少し怖かったのですが、怖がっていると思われるのが嫌で率先して肝試しに行くことにしました。
そして静かに家を抜け出し学校まで行きました。そこからは皆テンションも上がっており何の躊躇もなく学校に忍び込み肝試しがスタートしました。
夜の学校はとても静かで空気が冷たく、いつも通っている場所とは思えず別の場所のような感覚でした。
学校の中をくまなく歩き周り何事もなく終わろうとしていました。すると友人の一人が部室の窓が開いていることに気が付きました。
普段から部室の戸締り等はしっかりしており開けっ放しで帰ることなどなかったので他の誰かも来たのではないかと思い皆で部室のある体育館に行くことにしました。
そして体育館に着き部室まで一直線に向かいました。
部室の鍵も開いており、これは誰かが閉め忘れたのかもしくは忍び込んだのだろうと思い部室に入るも誰もいないし何ら変わりのないいつもの部室でした。
そして肝試しも十分に楽しんだので帰ることになり部室の窓を閉めようとした瞬間、窓の外に人が立っていたのです。
その瞬間皆が無我夢中で走り出し帰りの記憶がないぐらいに必死でした。そして家に着き皆であの人は誰なのかと話しあい眠りにつきました。
後日聞いた話だと部室があったあたりが病院があった当時の霊安室にあたる部分だったらしいです。
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