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呪い・祟り

オンネトーさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

地元に古くからある不思議で不気味な公園の話
長編 2021/10/20 18:02 4,210view
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これは、私の地元に古くからある少し不思議で不気味なとある公園の話である。

私の地元は、神奈川県の田舎の方にある。
田舎ではあるが、飲食店やコンビニはあるし、信号も街灯もある。また、大きな道路もあり、交通量も比較的多い。

だから、夜になると人気のない真っ暗な田舎というほど田舎ではない。中途半端な田舎だ。

しかし、その道沿いから一本入った場所にあるこじんまりとした公園の周りだけは常に人気もなく真っ暗なのだ。そう、この公園こそ、私の地元で古くから伝わる少し不気味で不思議な公園である。

現在、この公園には、シーソーやブランコ、滑り台といった公園には欠かせない遊具がある
。しかし、壊れているのでもなく、使えないわけではないのにも関わらず、誰もその公園には入ろうとしないどころか、近づこうともしない。
また、入ろうとする子供がいると、近所の人は必ず引き止めるのである。私自身も、あの公園だけは入ってはいけないと教わって育った。

私の祖父や祖母によると、昔、この公園は普通の公園のように家族ずれや若い人達でにぎわっていたらしい。そして、私の祖母も祖父も子供のころ、その公園で遊んでいた。また、花見の季節になればサクラが咲き、秋になれば木々が赤や黄色に染まり、きれいだったそうだ。

しかし、ある時から公園にくる人々はいなくなり、木々もほとんどすべて切られてしまった。

最初のきっかけは、若者たちが夏休みにその公園で肝試しをしたのがきっかけだったという。

肝試し中、‘’若者が写真を撮ると人影のようなものがうつりこんだ‘’、‘’6人グループでいったのに、なぜが7人いた‘’といった、どこにでもありそうな噂の程度であった。その噂が若者たちの間で広まっていき、近所では、毎日たくさんの人が訪れる有名な肝試しスポットになっていたらしい。

しかし、ある若者グループが訪れたとき、事件が起こったという。

それは、肝試しの帰り道、若者の一人が奇声を上げ始めた。そして、しばらくした後何事もなかったように普通に戻った。だが、その若者は奇声をあげたことを覚えていないという。

また、違う若者グループが公園を訪れた帰り道、乗っていた車が事故にあった。その若者は、道の真ん中にある木を避けようとしたが、木にぶつかってしまったというのだ。
しかし、その道は道路で、木など全くない場所あった。幸いにも、乗っていた若者は全員無事であったが、車は大きく凹んでいたらしい。

そして、これらの不思議な体験をした人には共通点があった。
その共通点は、何かわからない、人でもないような変なものを見たということであった。それからとういもの、だんだんと面白がって訪れる人は少なくなっていった。そして、公園の隣にすんでいた家の人も不気味がって引っ越したらしい。

それらの噂を聞きつけた町の役員が、木がたくさん生い茂っているから気味が悪いのだろうと、公園の木をすべて切り倒す計画をした。

途中までは木を切り倒す計画はうまくいっていたそうなのだが、そこでまた不思議な出来事が起こった。いきなり、木を切る機械が動かなくなったり、作業員の一人が突然来なくなったりしてしまったそうだ。

だが、その後も木を切る計画は続けられ、最後の一本になった時、さらに不思議な出来事がおこった。残り一本となった時、もう日が沈み、空が暗くなりかけていたので、最後の一本は次の日にしようということになった。また、次の日に作業がしやすいように、木の横に機械を置いた。

そして、翌日、作業を始めようとしたところ、ある作業員はあることに気づいた。それは、木が昨日より少しだけ動いているということである。しかし、そんなわけはないとあまり気に留めなかった。
そして、木を切ろうとすると、不思議なことにエンジンがかからなかった。作業員はその日の作業を一旦あきらめ、次の日に木を切ることにした。

翌日、作業員が木を切りに公園にいくと、やはり、木は動いていたのである。作業員は不気味がって、その木を切ることをやめたそうだ。結局、誰もが不気味がって、最後の一本は倒すことなく、作業は終わった。

さらに、この公園に関する不気味で不思議な噂が広がり、その公園はさらに人から避けれるようになった。

ある日、その噂が本当かどうか確かめに来た若者が、一人で公園に泊まったそうだ。木が動くのを自分の目で見ようと夜中まで起きていたそうだが、いつの間にか寝てしまった。

朝、起きてみると、その木は動いていなかった。やはり噂だったのかと、少しがっかりした若者が念のために回しておいたビデオテープを見た。
すると、不思議な映像が写っていたそうだ。それは、動くはずのない木がまるで人のように、歩くように動いている姿が、ビデオテープにはっきりと映っていたのである。
若者は、あまりの恐ろしさに、友達にも見せにいった。
しかし、そのビデオテープにはその動き回る木の姿はなかったのである。そして、その若者はいきなり行方不明になったという。

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