夫が定年を迎えて、夫婦二人の終の棲家を手に入れたいと思うようになりました
情けないことに資金に不安がありましたが、
ひとり身の娘が大半を出してくれるということで話がまとまりました
北関東のある県で別荘地の販売の広告を見つけて、夫と二人で見に行きました
不動産屋さんは若い男性と年配の男性の二人でした
小さいけれど手ごろな価格の土地を紹介してくださり
工務店も心当たりを探してくださると
信じられないほど、とんとん拍子に事が進み、土地の登記も済ませました
しかし、肝心の金糸元である娘が土地を見ていない状況です
来週に娘と土地を見たいと不動産屋さんに伝えました
早速娘に電話です
今日娘は仕事で大きな商業施設にいました
娘の話し声の後ろは賑やかでした
土地の購入を伝えたところ
「そんな寒いところ買わないでよ、ダメだって言ったはずだよ、
土地探しなんてしたことないから、土地を見る練習だって言ったよね」
と立て続けに文句を言われてしまいました
夫が近くの川を気に入り どうしても買いたいということで話が進んだことを伝えたのですが
妻である私自身が寒いところが苦手なのになぜ我慢するのか娘は怒ります
「とにかく来週断りに行くから」と言い切られ、通話は切れました
夫と娘がこれから言い合いになることを確信し、ため息をつきたくなります
電話を切ることもおっくうです。無機質な通話音が小さく続きます
「ねえ」
声をかけられました声は受話器から聞こえます
娘とは全く違う十代の女の子のような声です
「買っちゃったの?」




























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