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都市伝説

猫鬼 李桜鑼_0401さんによる都市伝説にまつわる怖い話の投稿です

【4】きさらぎ駅
短編 2026/06/15 20:27 126view

「ねえチェルシー、ガチで意味わかんないんだけど」

画面の向こう、唯一繋がった通話相手のチェルシーは、
お気に入りのオカルト本から目を離さずにフッと笑った。

『何よレム。自撮りのフィルターがバグったとか?』
「違うって! 電車乗ってたら、見たことない無人駅に着いたの。
看板に『きさらぎ駅』って書いてある。っていうか、SNSも動画も全部圏外。
チェルシーとの電話だけ繋がってんの。ウケる、バグ?」

チェルシーの手が、ピタッと止まる。

『・・・・・・レム。それ、笑えない。すぐ線路に降りて、トンネルと逆方向に走りなさい』
「は?何言ってんの、ウチのスニーカー汚れるじゃん。
あ、なんか線路の奥から太鼓の音聞こえる。
お祭りかな? 誰か歩いてくるし、道聞いてみ・・・・・・」
『ダメ!!!声をかけちゃダメ!!!』

チェルシーの悲鳴のような大声が、スマホのスピーカーを震わせた。

『それ、ネットで有名な都市伝説。異界の駅だよ。近づいてくるのは人間じゃない!』
「え、ちょ、待って。その人、足がない。っていうか、片足だけで跳んできて――」

『レム! 走って! スマホなんか見てないで、前を見て全力で走りなさい!』
「無理無理、暗くて足元見えない! 画面のライトで照らさなきゃ・・・・・・!」
『フラッシュは消して! 奴らに見つかる!』
「いやあああ!音が、太鼓の音がすぐ後ろで鳴ってる!!」
『レム! 聞こえる!? 走るのをやめないで!』
「チェルシー!助けて、バッテリーあと3%しかない!」
『レム、落ち着いて! トンネルを抜ければ、戻れる可能性がある! 諦めないで!』
「無理無理、音が、太鼓の音がすぐ後ろで鳴ってるってば!!」

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