どうしよう。あたし、ただの嘘のつもりだったのに。
チカちゃんのお家で怪談話をしようってことになって、あたしだけ何も思いつかなくて。
焦って、そこに幽霊がいるって指さした。
そしたら急に停電になって、白い影が見えた。
ほんとに幽霊みたいで、変な笑い声までして、みんな泣いちゃった。
お母さんたちが迎えに来て、あの場は終わったけど……明日の学校が怖かった。
チカちゃんは、ずっとあたしをにらんでた。
あの子、言い方がきついから、きっと何か言われる。
学校に行ったら、チカちゃんに無視された。
「あっち行け」っだって。
男子には「幽霊見えるんだって?」ってからかわれた。
先生が来るとみんな黙って、クスクス笑う。
ひどい……。
こんなの、誰にも相談できない。
帰り道、足早に歩いていたらナギサちゃんが声をかけてきた。
昨日一緒にいたのに、すごく明るい顔をしていた。
「四宮さん、あれ……嘘じゃないよね。昨日、変な気配あったもん」
どう返していいかわからなかった。でも、責める感じじゃなかった。
「わたしも無視してごめんね。なにか言ったら、わたしも見えてるってバレちゃうし」
「じゃあ、あなたも見えてたってこと?」
ナギサちゃんは、うん、と頷いた。
「みんな泣いてるのに、四宮さんだけ固まってたから。あ、見えるんだって思って。そしたらなんか笑えちゃって」
「暗闇で聞こえた笑い声って、ナギサちゃんだったの?」
ナギサちゃんは悪びれずに頷いた。
「だってみんな泣いてたから、なんかおもしろいなぁって、てへへ。でも、停電はたまたまじゃないと思うよ」
「……。どういうこと?」
その時、チカちゃんの友達があわてて走ってきた。
「チカちゃんがいないの! 猫を見たって言って、どこか行っちゃって……!」
猫……チカちゃんが昔飼ってて、確かべルって呼んでた。もう死んじゃったって聞いたけど。
ナギサちゃんは静かに言った。


























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