これは、私が中学2年生の修学旅行で、奈良県の〇〇旅館に泊まったときの話です。
女子は6人に班わけされ、私のいた班は角部屋に泊まりました。
夜。私が共有トイレの洗面台で歯磨きをしていた時、廊下から大きい悲鳴が聞こえました。
どうしたの?って、廊下に出てみると、私の泊まる角部屋に人が集まっていました。
部屋にいてさっきまで楽しそうに喋っていた3人が、床にへたり込んでいて泣いていたんです。「幽霊を見た!襖を開けたら、白い着物を着た女がいた」って。
恐る恐る部屋を覗くと、開いた襖には布団を出したあとで空っぽ。
でも、尋常じゃ無いくらい泣いている3人を見て、私はすごく怖くなりました。
その後、騒ぎを聞きつけた先生が来て。
心配して部屋の前に集まった別室の人たちは、解散させられました。私たちは訴えるように部屋を変えて欲しいと強く言っても、決まってるから無理。と怒られて。仕方なく、角部屋に泊まることに。すごく不安な夜でした。
布団を寄せ合い、手を握りながら布団に潜りました。
楽しい会話とかなくて、みんな襖の方を見て。
もちろん襖は、隙間もないくらいぴっちり閉めて。
みんな張り詰めていました。でも深夜の何時かわからないとき。誰かの寝息が聞こえて。一日中奈良を歩き回っていたこともあり、私は記憶もなく自然と寝入りました。
ガタンッと音がして、目が開きました。
襖の方に目を向けると、少し開いている。
暗闇の中、目が慣れて室内は鮮明に見れたんですが、襖の奥は真っ暗。
そういう時、勝手に怖くなる。勝手に想像をめぐらして怖くなる。
襖の中にから何かが覗いてないか?
じっと見つめていると、体が動かないことに気づきました。これが金縛りなんだ。胸の上が重くて、首も動かない。眼球だけが動けます。
ずずずずっと襖が開きました。ビリッと音がした後、なんの力もなく、誰かが開けるように。
そこから、見たんです。黒い何かが、チリチリと焦げた人のようなシルエットが歩いてくるのを。私はカラカラになった喉の奥から、叫びにならない絶叫を頭の中であげて。脳震盪で視界が揺らぐときのような、チカチカと視界が白くなって、力無く気絶しました。

























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