私は新聞配達のアルバイトをしている。早朝3時に起きて、自転車で配達区域を回る。もう何年もやっているので慣れたものだ。だが、ひとつだけ、少し気になる家がある。
その家は、町はずれの小道を入ったところにある古い一軒家で、数年前に老夫婦が住んでいた。だが、奥さんが亡くなってからご主人も姿を見せなくなり、近所では「もう空き家なんじゃないか」と言われていた。
それなのに、ある日、配達リストにその家の住所が追加されていた。編集部に確認すると「本人から再開の連絡があった」とのことだった。
私はその家に向かい、ポストに新聞を入れた。ポストはきれいで、落ち葉も掃除されているようだった。「誰か住んでるのか…」と思った。
それから毎朝、新聞を配り続けた。ポストの中はいつも空で、確かに誰かが新聞を取っている様子だった。
しかし、ある雨の朝、私は滑って転び、膝を打ってしばらく動けなくなった。近くに灯りがついていたのがその家で、助けを求めてインターホンを押した。
…だが、返事はなかった。ドアも窓も閉まっていて、物音ひとつしない。
仕方なく戻ろうとしたとき、ポストに視線をやると、新聞が何日分もたまっていた。昨日まで、確かに空だったはずのポストに、束になった新聞が…。
その日を境に、配達リストからその家の住所は消えていた。
編集部に尋ねると、「あの家の住人は、もう数年前に亡くなっている」と言われた。
「でも…再開の連絡があったって…」
担当者は困ったように笑って、「記録には何も残ってないですよ」と言った。
























死者からの?怖い!
怖すぎる!
ちゃんと読んでいたのか…
死者から 出来る?