真夜中に泣く女の子の正体は一体・・・

これは私が小学生のころに実際に起きた不思議な話です。

私の地元は絵に描いたような田舎だったので神社や御嶽(うたき)が多かったのです。
私の家も徒歩1分ぐらいで行けるような場所に神社がありました。
シングルマザー家系だったので家族構成としては、母1人と兄妹3人で暮らしていました。

母はスナックで働いていたので夜は家をあけることが多く、また兄の方もよく幼馴染の家に泊まっていたので、基本的に毎晩姉と過ごしていました。
姉は私を驚かすことが好きで、よく私を驚かしては楽しんでいました。

ある日、家の灯りを全部消し、寝室でテレビを見ながら2人で過ごしていたのですが、姉が「部屋からビデオ持ってきて」と頼んできました。

真っ暗闇の中で1人で部屋にいくのは怖くビクビクしていましたがなんとかビデオを手に取り戻ろうとしたその時、姉が寝室から少し大きめな声で「なんであんた泣いてるの？」と聞いてきました。
怖くて震えていたものの泣いてはいなかったため、急に恐ろしくなりダッシュで寝室に戻りました。
「泣いてないよ！もうやめてよね」と言いましたがいつもの驚かした後の笑い方ではなく、不思議そうな顔をしていました。それが余計に怖かったのですが・・・
結局この話はこのままおわり2人でビデオを見ながら眠りにつきました。

そして次の日、母が出勤する前に1人の警察が尋ねてきました。
「真夜中に女の子が泣きながら神社に入っていく姿を見た」との通報が近所からあったそうです。
この辺りに住んでる女の子といえば私1人だったので家を尋ねてきたみたいでしたが私たちは昨晩の出来事を思い出し母に経緯を話し「その子はうちの子ではない」の一言で警察も頭を抱えながら帰っていきました。

その夜、母は出勤だったのですが、昨晩のこともあり怖くて私たちは早く寝ました。
しかし恐怖心が煽られるとなかなか寝付けないものです。
ようやくウトウトし始めたころ外から泣き声が聞こえてきたのです。姉も怖かったのか泣き声が聞こえた瞬間私の手をギュッと握ってくれました。
丁度母も帰ってきてすごく安堵しましたが、母の話によると帰宅途中には誰も居なかったそうです。

私たちが聞いた泣き声は一体なんだったのでしょうか？
住民にも聞こえるほどだったので何を求めて、何を訴えたかったのか、、
未だにたまにこの話は身内間で出るの内容なのですが未だに正体は謎のままです。