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心霊

どこかで見た話さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

幽霊とラブコメしてみた
長編 2025/02/27 01:08 8,122view
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~終電の闇~
深夜0時45分。田中は終電に駆け込んだ。

車内には数人の乗客が座っていたが、誰も顔を上げない。電車がゆっくりと動き出すと、どこからか低いうめき声が聞こえた。

——うぅ……ぐ……あ……

田中はギョッとして辺りを見回したが、乗客たちは相変わらず微動だにしない。まるで、全員が死んでいるかのように。

「……気のせいか」

そう思い直し、窓の外に目をやる。暗いトンネルが流れていく。

だが、その窓ガラスに——

見覚えのない女の顔が映っていた。

ぼさぼさの長い髪、血の気のない肌、真っ黒な瞳がじっとこちらを見ている。

「——っ!!」

驚いて振り返るが、後ろの席には誰もいない。

田中は息を飲み、もう一度窓を見る。

今度は、車内の乗客全員がこちらを向いていた。

さっきまで俯いていたはずの彼らが、一斉に首をねじるようにこちらを向き、虚ろな目で田中を見つめている。

「お、おい……」

誰かに話しかけようとした瞬間、車内の蛍光灯が**バチンッ!!**と消えた。

暗闇の中で、ずるずると何かが這いずる音が響く。

「ああ……ああああ……」

呻き声が耳元で聞こえる。

田中は必死で手探りしながら立ち上がるが、足元が何かに掴まれた。

冷たい指が、足首を強く握りしめている。

「やめろっ!!」

田中は叫びながら足を振り払おうとする。しかし、何かが背後にいる。

首の後ろに、生ぬるい息がかかる。

「おまえも……連れていくよ……」

ゾクリとするほど冷たい声が囁くと同時に、背後からざりっと何かが擦れる音がした。

振り向いてはいけない——そう本能が叫んでいる。

しかし、体が勝手に動く。

田中はゆっくりと振り向いた。

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コメント(4)
  • コワすぎ!!

    2025/02/28/08:39
  • 怖いっていうか、うんお幸せに

    2025/03/10/13:30
  • 泣きそう

    2025/04/07/15:37
  • 泣けるねー

    2025/05/18/20:31

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