(部外秘)渾沌の対処方針について
投稿者:海堂 いなほ (14)
はじめに
本件は、人にあらざる者が出現したとの情報に基づき、防衛省大臣官房特別対策室(以後、対策室と呼称。)及び公安調査庁(以後、調査庁と呼称。)が共同し、調査した結果をまとめたものである。未確認ではあるが、人に非ざるものが出現したとの情報もあるため、本文書の取り扱いには注意すること。
1 経 緯
令和5年4月12日 一般市民から、S県山中にて、人に非ざる者の目撃情報が寄せられる。
同年同月15日 一般市民複数名から、S県K市A川河川敷にて、人に非ざる者の目撃情報が寄せられる。確認のため、S県警2名警官が現地に向かったものの、一名が行方不明となる。
同年同月16日 行方不明の警官捜索のため、S県警警官30名をA川河川敷に派出し、同日捜索を開始する。18時に日没となったことから、捜索を中断する。18時頃、警官帰隊時、警官3名が目、
口、鼻等のない犬に似た人に非ざる者と接触した。
同年同月17日 S県警から公安調査庁に現状を報告する。公安調査庁は、当該の人に非ざる者をその風貌から「渾沌」であると認定する。公安調査庁から防衛省大臣官房特別対策室に通知する。
2 当該人に非ざる者
当該人に非ざる者は、その風貌から「渾沌」であると断定する。渾沌とは、中国の四凶の一つであり、近年日本の領域内での目撃例はなく、1945年に目撃されたのが最後の例である。
「渾沌」は、人心が荒廃もしくは、これから荒廃していく予兆があるときに発生しており、当該「渾沌」の発生後は、日本に何らかの危機があるときである。「渾沌」の発生原因は不明なものの、一つの可能性
として、中国から意図的に持ち込まれた可能性は否定できない。当該「渾沌」の持ち込むためには、政府に近い日本人の協力者の存在が必要となることから、政府高官の関与が濃厚である。
3 現 状
17日現在、調査庁及び対策室が合同で調査中である。しかし、調査庁職員から対策室が非協力的との情報があることから、関東支部局長(公安)及び調査3部長(公安)から対策室長に対し、協力の申し
出を実施する。
4 当面の方針
(1)各支部局による速やかな結界の確認。ただし、九州南部には饕餮の存在が確認されていることから、必要に応じ、応援を派出する。
(2)九州南部の饕餮が確認され場合は、速やかに鎮圧する。鎮圧の際には、九州全域から鎮圧隊を派出する。佐賀、宮崎及び鹿児島の鎮圧隊は、熊本、阿蘇近辺まで進出待機とする。また、佐賀、宮崎及び鹿児島の鎮圧隊の派出時には、長崎は熊本、大分は宮崎、福岡は鹿児島へそれぞれ結界の確認の調査を引き継ぐものとする。
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