お調子者の小岩くん
投稿者:太山みせる (35)
私が高校3年生の時、クラスに小岩くんというお調子者の男の子がいた
彼は小柄で童顔で、いつもイガグリ頭をしていて、とても愛嬌があった
とにかく元気で明るいが、少し五月蠅かった
でも憎めない奴だった
※※※
高校3年の夏休みが終わると、小岩くんは学校を休みがちになった
先生の話だと病気になったということだったが、本人はそっとしておいて欲しそうだったので、誰もそこには触れなかった
だがサッカー部で走り回っていた頃に比べて
、体は痩せたし、肌の色も白くなった
結構、弱っていたらしい
それでも学校にいる時は、元気だった頃のように、冗談ばかり言って目立っていた
※※※
怪異の始まりは、12月に入って間もなくの時だった
担任の平井先生が朝のホームルームで入って来るなり、
「小岩、今日は休みではないのか?」
と、言った
何だか驚いていた
困った顔をする小岩くん
「いや、今朝、お前のお母さんから電話があって、今日は具合が悪いから休ませると言っていたから…」
小岩くんは
「いいえ、大丈夫ですよ」
と答えた
先生も、
「じゃあ、良くなったから来たのかな…、また具合が悪くなったら、ちゃんと言えよ」
と言って、この話は終わった
※※※
翌日、その日も小岩くんは登校していた
朝のホームルームで、平井先生は入って来るなり、小岩くんを見て怪訝な顔をした
「小岩、今朝もお母さんから電話が来たそうだぞ。俺は席を外していて、他の先生が対応したのだが、昨日から入院したと言われたそうだ。どうなっているんだ?」
ザワつく教室
亡くなった人は亡くなった時のまま年をとらないんですよ。
亡くなっても、お調子者、小岩井くんも友達が大好き友達も先生も小岩井くんが大好きなのが伝わるとても素敵な話しでした。
小岩、お調子者だから出てくるなよを出てこいの振りだと勘違いしちゃったか?もうこうなったら次はいつだ?ってワクワクしそう