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心霊

Neffy6さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

近所のおじさん
短編 2023/03/09 19:02 979view

私が小学5年生のころ、よく遊びに行っていた近所のおうちのおじさんが建設現場の事故で亡くなった。

季節は暖かい夏だった。突然の知らせをきき、父と一緒におじさんのところに行った。

白いハンカチを顔にかけられたおじさんの遺体は作業着のままだった。基礎工事の足元の悪いところで倒れたらしい。倒れたところに鉄筋の棒があって、おじさんは串刺しの状態になった、鉄筋はおじさんの心臓を突き抜けていたそうだ、即死状態。

作業着はおびただしい血にそまり、グレーの作業着の上半分はどす黒い赤い色をしていた。即死だから痛みは感じないで死んだのだろうか、そんなことをおじさんの死に顔をみて考えていた。

1時間くらいいただろうか、私と父は自宅へと帰った。”かわいそうだったね”と私が父に言った。”まだ若いのに、子供も3人いるのに残念だよ”、おじさんは40歳くらいだったと思う。

子供も小学生含め3人いた。建設関係の仕事をしていたからちょっと怖そうなおじさんだったがあまり気にしないで遊びに行っていた。遊んでもらったことは無かったけど、よくうちにも遊びに来て父とお酒を飲んだりしていたのを覚えている。

うちの飼っていた犬にも優しくて、うちの犬もなついていた。

家に帰り、食事を済ませて、私は自分の部屋へ行き、たまっていた夏休みの宿題をやっていた。少し頑張ってやっていたら夜の11時を過ぎていた。

うわ、寝なきゃな。そう思って勉強道具をかたずけていた。私の部屋は玄関の横の部屋だったので訪問者があるとすぐにわかる。

訪問者が来たらうちの犬はすぐ吠えて訪問者が来たことを知らせてくれる。かたずけ終って、パジャマに着替えてベットに行こうとしたとき、”ガチャガチャ”と玄関のドアノブを回す音がした。

”えっ?”誰かきたのかな?こんな時間に?さすがに気になって、部屋の扉を開けて玄関を見た!

外の玄関灯からは人影はみえない?気のせい?そのとき、私の部屋の廊下奥の部屋にいた姉が扉を開けて私に言った。

”誰か来たよね”姉も聞こえていた。これで私だけの空耳ではなかった。確かにいた、誰かが?しかし、疑問が残る。うちの犬は何で吠えなかったのだろう?うちの犬は知らない人が来たら絶対吠える。

なのに吠えなかった?どうしてだろうと思った瞬間。あっ!私は思った。

うちの犬が吠えない人がいる。おじさんだ!おじさんが来たのなら犬が吠えないなら合点がいく。

その瞬間私は心の中で言った、”いらっしゃい”。

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コメント(1)
  • ご冥福をお祈りします。

    2023/03/09/21:58

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