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不思議体験

ぴさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

「ちょうだい!」
短編 2022/11/06 18:17 992view

私は子供の頃に、鳥を飼っていたことがあります。

両親に聞いても一向に思い出せないのですが、何かの鳥を飼っていました。

それはしゃべる鳥でした。

インコか何かだと思うのですが、私はその鳥をいつの間にか飼っていたのです。

両親に聞いても、鳥を飼った経緯を誰も覚えていないのです。

私の感覚からは気づいたら鳥かごがあり、鳥を飼っていました。

その鳥はよく「〇〇ちょうだい」と愛くるしい声で言いました。

誰が覚えさせたのかは分かりません。

だけどよく「ちょうだい、ちょうだい」と口癖のように言っていました。

「ごはんをちょうだい」と言われたら、餌の虫を入れたし、「お花をちょうだい」と言われたら、近くのお花を摘んであげました。

でも最後の言われたのは多分「弟ちょうだい」なのです。

私には弟はいません。兄弟はいない一人っ子です。

だからあげようがなくて、それからどうしたのか記憶がありません。

気づいたらその鳥はいなくなっていました。

ある日鳥かごが空っぽになって、消えてしまったのです。

あの鳥は何の鳥だったのか、そしてなぜあの鳥を飼っていたのか、今も気になって仕方ありません。

そして私には弟どころか兄弟がいないはずなのですが、なぜか小さいときに弟と一緒に遊んでいた記憶があります。

ただの勘違いであればいいのですが。

両親共々昔の記憶があやふやすぎて、少し不安になることがあるのです。

「弟ちょうだい」と言われたあの鳥の言葉がずっと引っかかっています…。

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関連タグ: #声#子供#記憶
コメント(1)
  • 不思議な世界ですね。

    2023/05/20/06:23

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