「ちょうだい!」
投稿者:ぴ (414)
私は子供の頃に、鳥を飼っていたことがあります。
両親に聞いても一向に思い出せないのですが、何かの鳥を飼っていました。
それはしゃべる鳥でした。
インコか何かだと思うのですが、私はその鳥をいつの間にか飼っていたのです。
両親に聞いても、鳥を飼った経緯を誰も覚えていないのです。
私の感覚からは気づいたら鳥かごがあり、鳥を飼っていました。
その鳥はよく「〇〇ちょうだい」と愛くるしい声で言いました。
誰が覚えさせたのかは分かりません。
だけどよく「ちょうだい、ちょうだい」と口癖のように言っていました。
「ごはんをちょうだい」と言われたら、餌の虫を入れたし、「お花をちょうだい」と言われたら、近くのお花を摘んであげました。
でも最後の言われたのは多分「弟ちょうだい」なのです。
私には弟はいません。兄弟はいない一人っ子です。
だからあげようがなくて、それからどうしたのか記憶がありません。
気づいたらその鳥はいなくなっていました。
ある日鳥かごが空っぽになって、消えてしまったのです。
あの鳥は何の鳥だったのか、そしてなぜあの鳥を飼っていたのか、今も気になって仕方ありません。
そして私には弟どころか兄弟がいないはずなのですが、なぜか小さいときに弟と一緒に遊んでいた記憶があります。
ただの勘違いであればいいのですが。
両親共々昔の記憶があやふやすぎて、少し不安になることがあるのです。
「弟ちょうだい」と言われたあの鳥の言葉がずっと引っかかっています…。
不思議な世界ですね。