宿選びは慎重に
投稿者:熊猫 (10)
これは、私が友人たちと高校の卒業旅行のため広島のとある宿に宿泊したときの話です。
その宿は明らかに古く、昔から長く営業していたのだろうという事を感じさせるような内装、香り、雰囲気がありました。
日中にスノーボードを楽しんだあともあってか料理もおいしくいただき、お風呂も気持ちの良いもので部屋に入る頃には疲れも取れて元気をとりもどしており、男だけということもあって、恒例のプロレスや枕投げなどをしてふざけあっていました。それを写真にとったり、茶々をいれたりしてそれぞれが楽しんでいました。
次の日もあるので早めに寝ようと皆が布団に入ったときでした。眠りに入るか入らないかというときに体が重くなり、声も出すこともできなくなりました。寝ている誰かに助けてもらいたかったのですが声も出ず、体も動かないとあってはどうしようもありませんでしたが、その様子もおかしかったのです。
普通なら皆が寝ているなら寝息やいびきが聞こえるものですが誰一人いびきも寝息も立てている者はおらず、ただ人形が横たわっているような感じでした。
そして金縛りはしばらくすると解け、眠りにつくことができました。
次の日の朝、みんなに昨晩の様子を確認しても誰も変わったことはないといい、私の金縛りもはしゃぎすぎてからの疲れだと言われてしまいました。しかし、しばらく経ち皆が部屋の中でプロレスをしていた写真を現像したときに、皆も私の言った事に納得する事となりました。
どの写真にもおびただしい数のオーブが写っていたのです。その宿についての事をそれ以上調べたりはしませんでしたが、宿選びは慎重にしなければいけないと思った体験でした。
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