コイコイばばあ
投稿者:くつわ (5)
昔、森の中に公園がありまして、そこは松の木が生えていたり桜があったりと子供達の遊び場でもありました。
ザリガニ釣りなんかもしてまして、自然の宝庫でもありました。
夜になると灯りはあるんですが、暗い場所が多数ありました。公園なんですが、お墓も多数あって、共同墓地だったんだと思います。
それを聞いただけで、物凄く不気味で興味がそそられる人もいれば面白おかしく思う人もいるかもしれません。
私は暗くなってから公園に行くことはなかったため、不気味でなりませんでした。
さて、タイトルにもあるコイコイばばあのお話なんですが、共同墓地に出てくる、いや、出現する年老いたおばあさんの話なんです。
昼間でもその公園に遊びに行くとそのおばあさんがコイコイと子供達に手招きするらしいんです。
そのおばあさんは共同墓地でお墓参りをしているものだと思って近づいたそうなんですが、何やらそうではないらしく、その時は子供達は怖くて逃げたらしいので詳しい話はわかりませんでした。
また違う日に子供達がまた昼間に公園を訪れた時があったらしいんです。
その時もまたコイコイばばあがいたらしく、コイコイばばあというあだ名は子供達の間で勝手につけた名前でした。
コイコイといつも手招きするからだそうです。
話は戻りますが、子供達がまた手招きされたそうで、今度はおばあさんに近づいたみたいなんです。
おばあさんの傍に近づいてみるとお墓の前に何やら白いものがあったんです。
子供達はそれを見た瞬間冷や汗が流れてきました。
そのおばあさんはどうやら墓の中から骨を出して食べていたみたいな事を言ってたんです。
骨を食べると聞いて本当の事なのかと疑ってしまいました。
まさか他人の墓を荒らし、骨を食べてたなんて事が本当なら、怖いとか不気味を通り越す話です。
これを書いていて私は寒気がしてきました。だって本当の話なんですから。
そこに遭遇した子供達はおばあさんの口の周りが白かったと言ってました。
骨を食べてたとすると口の周りが白くなるのも当たり前です。骨がどんな味なんだろうとか、気持ち悪いんですが疑問が出てきました。
そのおばあさんに私は遭遇する事がないので、ただ子供達に聞くことしか出来ませんでした。
しかし、私はついにそのコイコイばばあに遭遇する機会があったんです。
確か夕方でした。たまたま友達と遊んでいて夕方になってしまって辺りは薄暗かったです。
気持ち悪さが倍増する時間帯でした。
私はもしやあのコイコイばばあに遭遇するんじゃないかと思いながら友達といました。
ところが友達が自分の親が近くにいるからと慌てて帰ってしまったんで私1人になってしまったんです。
薄暗い中1人になってしまうとは思いもしませんでした。
私はゾクゾクっと鳥肌が立ちました。
家に帰ろうと思い墓地の側を通った時でした。
なんと、コイコイばばあがお墓にいたんです。
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