好きな人へのおまじないの恐怖

私には中学生の頃、好きな男の子がいました。

もともとは女友達が好きだった人で、告白してフラれ、その後私が好きになって告白してフラれました。

背が低く、顔もカッコいいというわけではなく、特段優れた点があるわけではない彼。

女友達とも「なんで好きになったんだろう？」と言っていたのを思い出します。

高校生になった時、私がずっと使っていたシャーペンが劣化して壊れました。

お気に入りのシャーペンだったためショックだったのですが、そのシャーペンから紙切れが出てきました。

中学の頃好きだった人と結ばれるおまじないをした時のもので、好きな人の名前を100個書いたものでした。

それがおかしなことに、字が全て真っ赤なのです。

シャーペンで書いた字が真っ赤になる。

こんなことはこれまでなく、綺麗に連なって書かれている好きな人の名前が全て赤字。

急に怖くなって紙は破いて捨て、シャーペンも捨てました。

社会人になり、成人式を迎えた時、彼の姿はありませんでした。

友達から聞いた話では「事故に遭ってその後どうなったのか分からない」とのこと。

言われてみれば、皆がしていたSNSにも彼の名前がなく、当時流行っていたのに珍しいなと感じたこともありました。

急に赤字の名前が蘇って怖くなり、その後念のため神社にお祓いにも行きました。

彼が生きているのか、亡くなったのか分かりませんが、良くないことが起こったのは確かなようです。

それをあの時の紙切れが物語っていたのだと思うと今でも寒気がします。