しかしその日以降も毎日金縛りに遭い、黒い影も毎日現れました。
そして次第に起きている時も常に誰かに見られているような感覚がして
全く落ち着かないようになっていきました。
私はろくに睡眠も取れず、精神的にも肉体的にも疲弊していきました。
そんな状態が二週間程続き、ずっと誰にも相談せず一人で抱え込んでいましたが
ついに我慢も限界を迎え彼女にこの事を相談しました。
すると彼女は
「やっぱりね。そんな事だろうと思ったよ。」
「最近すごいやつれてるし、心配してたんだよ。」
「なんでもっと早く言ってくれなかったの?」
「それ絶対あの子だよ。こないだ告白してきた子。」
「俺も薄々は勘づいてたけど。てかどういう事?あの子幽霊だったって事?」
「違うと思う。きっとそれあれだよ。生霊。」
生霊。テレビなどではよく見聞きする言葉だけどまさかそんな物が実在するとは。
私を最近悩ませる現象は全てひろなの生霊の仕業だっただと確信しました。
「私のイトコ、霊感バリバリだから一回相談してみようよ。」
そう彼女に言われ、すぐにアポを取ってもらい彼女のいとこに会いに行きました。
レストランで待ち合わせし、しばらく待っていると
スーツを着たヤクザ風な男が私達の席に現れました。
(このイカつい人が霊感バリバリなのか?)
などと思いながらも丁寧に挨拶し、事の顛末を詳しく話しました。
するとイトコさんは私の右肩らへんを見つめこう言いました。
「そりゃ間違いなくその子の生霊だな。今もべったりくっついてるぞ。」
今もべったり。そう言われて一気に鳥肌が立ちました。
「何とかならないですか?このままじゃ俺おかしくなりそうです。」
「生霊は普通の霊よりタチが悪い。一時的に祓う事は出来てもお前に執着してる限りまたすぐに戻ってきやがる。」
「しかもほとんどの場合自分が生霊を飛ばしてる事に気付いてない。」
「解決するならまず本体の方を何とかしなきゃな。」
「どうすればいいですか?」
「相手は霊じゃなくて人間だ。一回会いに行って話し合うしかねぇだろうな。」
バイク何乗ってたんだろ?
その点だけが気になる❗
強気な執筆者さん好きww