お茶会に現れた霊
投稿者:ソレイル (10)
短編
2021/11/11
20:55
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その出来事と関係があるのか分かりませんが、それ以来一度も、私達の茶道サークルで原爆資料館でお茶会を開くことはありませんでした。
私は今でも時々、あの黒い着物の女性について考える時があります。彼女がいた間だけ、お茶に異変が起きたのは偶然だったのか、それとも。
だとすれば、彼女は何者だったのか?
私達には、悪気はなかったのです。ただ原爆資料館を訪れる人に、お茶を提供しようとしただけです。それでも、それはあの黒い着物の女性にとって、許しがたい「配慮の欠如」だったのかもしれません。
悪意のない行動が誰かの気に障る事もあるのだと、私はあの出来事があってからずっと、心に留めています。
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原爆資料館でお茶会って絶対に怖い
被爆された人々にもお茶を提供すれば多少怒りが収まると思います。