だから俺たちは海釣りをやめた
投稿者:イエティ (51)
長い髪に顔全体は覆われ、体中はフジツボや貝がまとわりつき切り傷まみれだった。
俺も、Kも動くことはできなかった。
数m前方で異様な姿をした幽霊が立っているのだ。
心霊体験のない俺らに対抗し得る術はない。
Tだけは状況を掴めずボソボソと「どした?」「なんかあんの?」とつぶやいていた。
すると突然、
「パー―――――――――――――――――――――――――」
っとクラクションの音が聞こえてきた。
女は「ぎゃお゛っ…お゛お゛…」みたいな声を出し、苦しみだした。
気付けば波の音も聞こえる。
今思い出すとここだけは笑い話なのだが、
ここで俺らは必死にクラクションの音を真似して叫んでいた。
「パーーーーー!!!!!」とか言って。
10秒ほどで女は溶けるように崩れ落ちた。
溶けるように、というか溶けて消えた。
変な体液とかフジツボ、腐ったフグのようなものがボトボトと音を立てて落ちた。
女は消えていた。
ようやく点いたヘッドライトで照らすと、髪の毛や腐った魚、フジツボが落ちていた。
地面がぬれているのは水だと言い聞かせたが、あれは血だったと思う。
結局Tは最後まで状況が分からずにいたようだ。
呆然と立ち尽くしていると、「大丈夫か!!!」とおっさんの声が聞こえた。
ああ、助けがきたと心底嬉しかった。
おっさん曰く、ここは昔からこういった霊的現象が絶えないらしい。
釣り場としては最高な為県外から来る釣り人もたくさんいるそうだが、
満月の夜には決して来てはいけないらしい。
地元の人の間では言わずと知れた暗黙のルールらしい。
昔小さな漁村だった時代、不運な人生を送りここで満月の夜に命を絶った女性がいて、
その女性が未だに現れると言われているそうだ。
彼女は旦那さんに大きな声で怒鳴られ暴力を振るわれたことに怨みを感じていたとの説があり、
大きな声や音を出すことで助かる、と祖父母に教えられていたとのこと。
女の姿が想像できてしまって怖い
読みやすくておもしろかった!
クラクションが効くんだ。
アオリイカ食べたくなってきた
釣り行くの怖くなる
憑かれてるって…コト!?
最後の瞬間が姿はないけどいわずと恐怖を感じる
懲りない面々。どうせまた行くでしょ。
とりあえず大音量で音楽かけとこうぜ
海にまつわる怪談を見たかったから見たけど、
めっちゃ怖かった。
大きな音を出さなかったらどうなってたんだろ。。。
あれ?これガッツリ憑いてきとるやん
あかんくね?