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ぴさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

嘘ついたら針千本飲~ます
短編 2021/09/05 22:09 1,319view

約束をするときに「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲~ます指切った!」っていう歌があるじゃないですか。私はこの歌が大嫌いです。理由はそれに恐ろしまつわるい体験をしたことがあるからです。

その頃、私には親友と呼べるような大切な友達がいました。
その子とは幼少期から一緒にいて、小学校までずっと仲がよく、常に一緒にいるくらい長く共に過ごしていました。
そしてその子といろんな約束をしては「嘘ついたら針千本飲~ます」と言い合って指切りしていました。おそらく二人の最後の約束は一緒に川に泳ぎに行く約束だったと思います。しかし、この約束は最後まで果たされませんでした。

理由は友達が運悪く交通事故に遭い、歩けなくなってしまったからです。ベッドでしばらく寝たきりだった親友に、私は何度か両親とともにお見舞いに行きました。
私の前でも目に見えて元気がなくなっていく親友はその後、精神的な病にもなったらしくそれ以上会わせてもらえなくなりました。
そしてそのまま足の治療のためと言う理由で、転校していってしまったのです。
最初は寂しかった私ですが、次第に別の友達と仲良くなって数年後には親友との約束も忘れかけていました。そんなときに、私はあの夢を見たのです。

夢では私が一列に並ぶ人の最後尾にいました。
最初は人混みで先頭で何をしているのか何も見えませんでしたが、徐々に見えてきて私は恐怖に身が竦みました。
なぜなら列は途中から二手に分かれており、片方は「指切り」でもう片方は「針千本」と書いてあるのです。この刑をこれから受ける列に私は並んでいたのです。
分かった瞬間逃げたくなりましたが、夢の中の私はまるで体がしびれたように恐怖に包まれて、列から逃げられませんでした。

こうして私が選択したのは恐ろしいことに「針千本」。私が決めたわけではなく、自然と体がそちらに進んでいくのです。
この瞬間私は親友との約束を思い出し、必死になって「許して」「許して」と繰り返し呟いていました。私の順番になるまで、この恐怖感と悪夢は延々と続き、もうすぐ自分の番となったところでやっと私は目覚めたのです。

汗びっしょりになり、泣きながら母を起こしたことをよく覚えています。本当に怖かったです。
ただの夢にしてはリアルすぎて、いまだに思い出すと冷や汗が出てきます。親友との約束を果たせなかった罪悪感で見た夢なのか、それとも別の理由なのかは分かりません。親友は今も健在ですし連絡も取れました。
子供の頃、無邪気に遊んだ約束の指切りげんまんの歌は、それ以来二度と口にしません。この約束のせいで、酷い夢を見たことを今でもかなり引きずっています。

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関連タグ: #夢#子供#学校#川
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