廃墟の怪物
投稿者:イエティ (51)
暗闇に目が慣れていた俺たち。
納屋の中にいたものを認識するまで、そう時間はかからなかった。
納屋の大きな梁からロープが垂らされ、左右に振り子のように揺れながら、2mくらいあるであろう大男が吊るされていた。
大男はこっちをみて、ニヤついていた。
「ふしゅー、ふしゅー」と不気味な呼吸音が聞こえてきた。
全員、言葉を交わすでもなく踵を返し車に駆け出した。
後ろから「ブチッ」という音が聞こえてきた。
全員乗ったことを確認し、俺は速攻でエンジンをかけ、元来た道に走り出した。
砂利道をこれでもかってスピードで走るが、くねくねした道だったがゆえに遅い。
悪友に後ろ来てないか!?と聞くと悪友は振り返った。
女の子たちは下を向いてガタガタ震えていた。
来てない!大丈夫!と言う悪友。
「バン!!」という音が左から聞こえた。
驚いて恐る恐る左を見ると、あの大男がにやつきながら窓を叩いていた。
全員とんでもない悲鳴をあげ、加速した。
大男はいくら加速してもついてきた。
バンバンと窓を執拗に叩き続けた。
気が狂いそうな状況の中、俺たちはようやくお地蔵様の地点まで到達した。
まだ狭いが、さっきまでよりスピードは出せる。
アクセルを踏み込もうとした瞬間、悪友が止まれ!と叫んだ。
慌てて急ブレーキを踏んだ。
目の前には大きなシカの群れがいた。
てんぱっていたせいか全く気付かなかった。
そんなことよりあいつは・・・とふと左を見た。いない。
右を見た。いない。
バックミラーを見ると、ブレーキランプに照らされぼんやり赤く光ったあいつが、お地蔵様よりこっち側に来れないでいた。
恐らく、結界的なものだったんだろう。
シカはすぐに走り去っていき、あいつも結界でこっち側には来れない。
ひとまずほっとしたが、まだ何があるかわからない。
急いで戻って街中に出よう、と思った。
手形が消えないのが解せない❗
バフで磨いたんだろか?
グラインダーでも明かんかったのかな??
こりゃーきついね、のわりにあっさりとことが済んだのか逆にリアル…
みんな無事でよかった
ついてきた大男に悪友くんは気に入られたのかな?
あくまでも好意だったからあっさり済んだのかも
悪友くんはある意味罪な男ですね