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不思議体験

キジニャンさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

すみません
長編 2026/08/30 14:15 53,154view
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幸いだった。

2時前に、飲料やビールの並んだ冷ケースを敷き詰めるように品出ししていた。

こちらからも、向こうからも、ほとんど完全に視界が遮られている。
視認性のある透明な水のペットボトルは、僕から見て左端のコーナー。

しかし、

ただ一か所。

冷ケース中央の一番下。

500mlのチューハイ、ビールのロング缶のスペースだけが、ちょうど品切れになっていた。

そこから、

手が見えた。

床についた手。

そして、

長い脚。

ゆっくり。

ゆっくり。

こちらへ近づいてくる。

やがて、その手と足が冷ケースの目の前で止まった。

「……すみませーん」

僕は固まっていた。

「……いますかー」

声がする。

僕はふと、視界の端にあるバックヤード内の時計を見た。

2時56分。

まだだ。

3時まで、あと4分。

僕は少しずつ身体を動かした。

飲料売場の裏から離れなければならない。

腰が抜けている。

立てない。

腕しか動かせない。

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