店内のほとんどが確認できる。
僕は、
「誰か本当にいるんじゃないか」
と思い、モニターへと向かった。
一つずつ画面を確認する。
「……居ない」
どの画面を見ても、今の店内には誰の姿も見られない。
それなのに、
「すみませーん」
声は止まらない。
僕はモニターを見ながら耳を澄ませた。
……気のせいだろうか。
段々と声が大きく、いや。
近づいてきている感覚があった。
最初は売場の奥の方から。
今は、バックヤードのドア前まで近づいてきている気がした。
僕は息を呑んだ。
その瞬間、外からトラックの音が聞こえ始めた。
思わず時計を見る。
3時01分。
それと同時に、
あの声もいつの間にか聞こえなくなっていた。
張り詰めていた空気感から一気に解放された。
そんな気分だった。
僕は大きく息を吐いた。
「……何だったんだ?」
結局、その日はそれ以降変わったことは無かった。
朝番で来る人に話そうとも思った。
でも、それも忘れるぐらい仕事が忙しかった。
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