「何それ……」
「怖っ……」
誰もが同じような反応だった。
清水さんも驚いていた。
一瞬だけ、冗談や悪ふざけの可能性も考えたそうだ。
だが山下さんの様子を見て、その考えはすぐに消えた。
顔色が悪い。
声も震えている。
明らかに演技ではなかった。
そして話が終わったあと。
山下さんは静かに尋ねた。
「なぁ……あの話、本当に作り話なんだよな?」
清水さんは頷いた。
あの怪談は自分が作ったものだ。
どんな経緯で考えたのか。
どんなイメージで作ったのか。
怪談会のために練習までしたこと。
全部説明した。
間違いなく創作だった。
四人は考えた。
もし本当に創作なら。
なぜ同じことが起きたのか。
なぜ先輩さんはヨウコさんに会えたのか。
なぜ――。
だが答えは出なかった。
結局、その夜は誰一人納得できないまま終わった。
そして飲み会も終盤に差し掛かった頃。
山下さんがぽつりと言った。
「悪いんだけどさ……」
「今日、誰か泊まってくれない?」
この話は怖かったですか?
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