理由はすぐに分かった。
一人になれないのだ。
昨夜の出来事が頭から離れない。
部屋にいること自体が怖い。
それで昼間から誰かを待っていたのか。
皆ようやく納得した。
その日は四人で雑魚寝した。
狭い部屋だった。
だが誰も文句は言わなかった。
しかし問題はその先だった。
日曜日が終われば仕事がある。
毎日付き添うことはできない。
結局、しばらくは仲間の家を転々とし、それでも駄目なら実家へ避難することになった。
そして結果から言えば――。
山下さんは一ヶ月後、そのアパートを退去した。
理由は一つではない。
閉所が怖くなった。
暗い場所も苦手になった。
だが一番大きかったのは仕事だった。
月曜日。
出社した山下さんは先輩さんと顔を合わせた。
「この前大丈夫だった?」
「急に帰ったから心配したよ」
そう言われた。
LINEも来ていた。
だが返信できなかった。
返す気になれなかった。
適当に返事はした。
だがその瞬間だった。
身体が震え始めた。
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